他にはないクリーンディーゼルの強み
国産勢では、クリーンディーゼル擁するマツダのアテンザワゴンがライバルに挙げられるだろう。価格帯は259万2000円~358万2000円で、こちらもレヴォーグと近い。しかし、ボディサイズは全長4800×全幅1840×全高1480mmで、レヴォーグの全長4690×全幅1780×全高1485mmと比べると、とくにワイドな全幅が際立つ。アテンザワゴンはセダンよりも全長を短くするなど、取り回しへの配慮は感じさせるが、駐車場の制約などで選択肢に入らない人も出てくるだろう。
ハンドリングはレヴォーグの方が鋭さを感じさせるが、アテンザワゴンも走りが苦手では決してなく、とくに長距離を走るのであれば燃費も含めてクリーンディーゼルの存在は見逃せない。もちろん、BMW3シリーズまで考えればディーゼルはあるが、価格差が大きすぎる。
しかし、アテンザワゴンは大柄な割に荷室容量は506L、最大で1648L。全長4575×全幅1800×全高1485mmのひと回り小さなゴルフヴァリアントと比べても大差ないというのは、積載性重視派からすると少しもの足りないかもしれない。
まとめると、スバル・レヴォーグは1.6L直噴ターボの経済性、「アイサイト」、そしてシンメトリカルAWDが強みであり、ゴルフヴァリアントはダウンサイジングターボと燃費、そして内・外装の質感の高さや、ひと味違う高速走行時の直進安定性などの走りが光る。
アテンザワゴンは、やはりクリーンディーゼルで、20km/L~22.2km/Lの燃費と420Nmもの最大トルクがもたらすトルクフルな走り、標準装備の「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」、そしてレヴォーグやゴルフヴァリアントよりもダイナミックなエクステリアデザインなどがアピール点といえる。