漢方・漢方薬/イライラ・精神不安・うつ状態の漢方

五月病になりやすい人、なりにくい人チェック(2ページ目)

だるい、やる気が起きない、なんだか憂うつ……。実は新しい環境や生活に慣れたちょうどゴールデンウイーク明け頃は、その疲れや緊張感のゆるみ等で、心身にさまざまな不調を生み出す症状=「五月病」に注意する時期でもあります。それぞれの症状に合わせた漢方やオススメ食材をご紹介しましょう。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

五月病になりやすいチェックB

心脾両虚タイプ

Bタイプは、顔色が悪く貧血気味な人も多い

  • 考え事が多い
  • 食が細い、食欲がない
  • 不眠がち
  • 体力がない、虚弱体質である
  • 動機や物忘れをしやすい
これらが当てはまるアナタは、不安ごとがあるとなかなか眠れなかったり、日ごろから心配事が多い(心配事を自分から作りやすい)小心者タイプともいえます。精神を安定させたり、造血作用のあるもの補いましょう。

代表的な漢方は帰脾湯(きひとう)。消化機能を回復させ、血を補い、心身を安定させてくれます。食材ではゆり根、なつめ、ハスの実、ゆり根、小麦(粉)、ハツ(豚の心臓)などがあります。血を補うアサリ、牡蠣、シジミなどの魚介類もオススメです。

五月病になりやすいチェックC

気鬱タイプ

Cタイプのめまいは、水分代謝が悪くて起こることが多い

  • のどに違和感がある(ゴロゴロする)
  • めまいや吐き気、げっぷが多い
  • 不安感が強い
  • 水分代謝が悪い
  • おなかが張りやすい
これらが当てはまるアナタは、ストレスなどで全身をくまなく循環する「気」の流れが阻害され、気分もダウンしてしまう、神経がデリケートなタイプでもあります。気の停滞は消化機能にも悪影響を及ぼすので、胃腸の働きを改善し、水分代謝をよくすることが必要です。

代表的な漢方は半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)。のどに違和感がある「梅核気」の改善に役立つ処方で、憂うつ感をやわらげ、慢性気管支炎や神経症にも用いることがあります。食材ではしそ、しょうが、陳皮(みかんの皮)、はと麦、昆布、わかめ、鯛、スズキなどもいいでしょう。

なお、五月病に「あさりとセロリのパスタ」の薬膳レシピもあります。とくにAのイライラ・ストレスタイプにオススメですが、精神安定やのぼせにも合うので参考にしてくださいね。

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