キャデラックは“ドイツ車のようにシャキッと走る”
ベーシックなラグジュアリー(599万円)と安全装備などを充実させたエレガンス(699万円)をラインナップ。V字型フォルムや縦型ヘッドライトなど、斬新さと伝統を融合させた最新ブランドデザインが取り入れられた
マサカ、2014年の今でも、大きなテールフィンのついたピンクキャデラックに代表されるような“ふわふわゆったり”な乗り味を想像する方はサスガにいらっしゃらないだろうけれど、それでも“ドイツ車のようにシャキッと走る”とコチラが言えば、それこそ“マサカ!! ”と思われる方だって、まだまだ多いに違いない。
事実、3世代目となる新型CTSの試乗会に、ボクは長年の友人でアメリカ車に造詣の深いクルマ好きを伴ってでかけたのだが、メルセデスやビーエム顔負けの走りに、「う、う、うそでしょ、こ、こんなに走るの!? 信じられない!」、と、驚嘆の声を上げっ放しだった。
先入観とは恐ろしいもので、「あのねぇ、キャデラックって今やドイツ車にも負けない性能なんだよ、この前のCTSから、すでに」、と教えてあげても、「そんなはずは……」とでも言いたげに、目を白黒させるだけだった。
ひとまわり大きく、そして長くなった第3世代のキャデラックCTS。先代までは、欧州Dセグメント+αという欲張りなサイズだったけれども、完全にDセグ対応のATSが登場した今、CTSははっきりとアップグレードして、“その上”を狙ってきた。