5項目増えた睡眠の指針

快眠女性

睡眠指針には、科学的根拠に基づいた快眠のポイントが挙げられています

厚生労働省は平成15年に、「健康づくりのための睡眠指針~快適な睡眠のための7箇条~」を作りました。その後、10年以上がたち、睡眠に関する新しいデータも増えてきたので、平成26年4月に「健康づくりのための睡眠指針 2014 ~睡眠12箇条~」が発表されました。

新しい指針には、2つの特徴があります。まず、ライフステージ別に記載された部分があることです。具体的には、若年世代と勤労世代、熟年世代に分けて書かれています。

もう一つは、生活習慣病や心の健康に関することが多く取り上げられました。睡眠時間が足りなかったり睡眠の質が悪かったりすると、生活習慣病やうつ病になりやすく、逆に睡眠が良くなると、これらの病気が軽くなることがわかってきたからです。

睡眠12箇条……できることからやっていきましょう

1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に
睡眠時間が足りなかったり、睡眠の質が悪くなったりすると、健康に悪い影響が出ます。たとえば、高血圧や糖尿病にかかりやすくなったり、うつ病になりやすくなったりします。また、日中の眠気が強くなることで、交通事故や仕事でのミスが増えてしまいます。

2. 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを
定期的に運動をすると、適度に疲れてぐっすり眠れます。規則正しく食事をとると、睡眠と覚醒のリズムが安定します。とくに朝食は大切で、朝ご飯を食べるとしっかり目が覚めてきます。眠る前のカフェインやたばこ、アルコールは、睡眠の質を悪くするので控えましょう。

3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります
睡眠不足や不眠は、生活習慣病の危険を高めます。逆に、睡眠不足を解消したり、十分な睡眠をとったりすることで、生活習慣病を予防できます。また、肥満があると、睡眠時無呼吸症候群が悪くなります。太っている人は、少し体重を減らしましょう。

4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です
うつ病の人の9 割近くに、何らかの不眠症状があらわれます。また、眠れないとか、眠っても疲れが取れないときには、うつ病の可能性もあります。とくに、気持ちが落ち込み、物事への関心がなくなり、好きだったことが楽しめないとことが続くと、うつ病の可能性が高まります。

5. 年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を
必要な睡眠時間は、人それぞれです。歳をとると、自然に睡眠時間が短くなります。また、冬には睡眠時間が長く、夏には短くなる傾向があります。個人差はありますが、あまり睡眠時間にこだわらず、6~8時間眠れたらよいと気楽に考えましょう。

6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です
寝室の温度や湿度は、心地よいと感じられる程度に調整しましょう。明るさは、不安を感じないくらいの暗さにすると、よく眠れます。寝つく前には、ぬるめのお風呂に入るなどして、心身ともにリラックスを心がけましょう。

7. 若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ
ブルーライト

眠る前にディスプレイを見ると、睡眠の質が悪くなります

わたしたちは毎朝、明るい光を浴びることで、体内時計をリセットしています。ところが、夜更かしや朝寝坊がひどいと、体内時計が遅れてしまします。休日でも、平日の起床時刻の2時間後には目を覚まして、布団から出て太陽の光を浴びましょう。

 
8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を
睡眠不足がたまると、自分では眠気を感じなくても、注意力や能率が下がります。その結果、仕事が遅くなったりミスが増えたり、事故を起こしたりします。平日でも必要十分な睡眠時間を確保することが大切ですが、それができないときは、午後の早い時刻に 30 分以内の短い昼寝をとりましょう。

9. 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠
日中にしっかり目覚めて過ごせていれば、睡眠時間は足りています。「若いころと同じだけ眠らないといけない」と思って、眠れないのに寝床にいるのはやめましょう。日中に無理をしない程度の運動をすると、よく眠れるようになるだけでなく、生活習慣病の予防にも役立ちます。

10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない
眠たくないのに無理に眠ろうとすると、かえって目が覚めてしまいます。ふだんの就床時刻はあくまで目安で、「眠くなってから寝床にとく」ことがスムーズな寝つきへの近道です。寝床で過ごす時間が長くて眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きするとよいことがあります。

11.いつもと違う睡眠には、要注意
睡眠中の激しいイビキや呼吸停止、手足のぴくつき、ムズムズ感、歯ぎしりには、病気が隠れている可能性があります。睡眠時間は十分なのに、日中の眠気や居眠りで困るときは、睡眠の専門家に相談してみてください。

12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を
睡眠に関する問題で日中の生活に悪影響があり、生活の習慣や寝室の環境を見直してもよくならないときは、早めに睡眠の専門家に相談しましょう。日本睡眠学会のサイトで、睡眠医療の認定医や認定医療機関がわかります。

【関連サイト】
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」
睡眠障害で医師にかかるまでに準備しておきたいこと


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