パレルモの街の大きさ
パレルモ旧市街のプレトーリア広場。右手に見えるのがパレルモ市庁舎
パレルモは、シチリア島北西に位置刷る港町。かつて古代ギリシャ人が「パノルモス(すべてが港)」と呼ばれた頃と同じく、街全体が海に沿って広がっています。横長に広い街ですが、おもな見どころはほとんど歩いてまわれる範囲に集中。主要な観光スポットだけなら、1日~1日半あれば、無理なく訪れることができるでしょう。
パレルモの旧市街を歩く
パレルモの市街地を大まかに分ければ、旧市街と新市街となります。それぞれにまた、細かくクアルティエレ(地域)に分けることができますが、まずは、旧市街全体をとらえてみます。旧市街の中心となるのは、街を南北に貫くマクエダ大通りVia Maquedaと東西に貫くコルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレ大通りCorso Vittorio Emanueleの交差点。ガイドブックなどでは「旧市街のへそ」とも呼ばれる、四辻、クアットロ・カンティ(Quattro Canti)です。まずは、ここを基点にするのがわかりやすいでしょう。
クアットロ・カンティのすぐ隣には、パレルモ市庁舎が建つプレトーリア広場(Piazza Pretoria)があります。その裏手には、12世紀にたてられたビザンチン様式の金のモザイクが見事なマルトラーナ教会(Martorana)やイスラム風な半円ドームが並ぶサン・カタルド教会 (San Cataldo)が並んで建つベッリーニ広場。
クアットロ・カンティから、コルソ・ヴィットリオ・エマヌーエレ大通りをまっすぐ進めば、巨大なカテドラーレ(Cattedrale)。その先には、パレルモ観光のメインとも言えるパラティーナ礼拝堂(Cappella Palatina)を擁するノルマン王宮/パラッツォ・レアーレ(Palazzo Reale)まですぐ。
大通りから脇へそれれば、アラブ支配時代を彷彿とさせる迷宮的裏路地が広がっています。クアットロカンティと王宮の間には、巨大市場のバッラロや、荘厳なバロック様式のジェズ教会。クアットロカンティから海側のエリアには、サンフランチェスコ・ダッシジ教会、サン・ドメニコ教会、アントネッロ・ディ・メッシーナの作品を所蔵するシチリア州立美術館アバテリスなどがあります。
また、マクエダ通りを新市街の方向(空港方面)に向かって真っすぐ進めば、ゴッド・ファーザーPART3のラストシーンを撮影したことで知られる、新古典様式のオペラ劇場マッシモが見つかります。
これらのスポットへは、てくてくと散策しながらアクセスすることができます。
パレルモの新市街を歩く
新市街のランドマーク、ポリテアマ劇場広場
途中に見つかる美しい円形劇場、ポリテアマ劇場が新市街の中心地。周辺は、ドメスティック・ブランドや高級店、カフェやリストランテが並ぶ、最も繁華なショッピングエリアとなります。
碁盤目状に区画整理された新市街は、観光客にも歩きやすいエリアと言えるでしょう。新市街とはいえ、成り立ちは20世紀初頭。重厚な石造りの建物が並ぶ通りを歩いて、入り組んだ路地裏の旧市街との比較を楽しむのもオツなものです。
優良なホテルも多い新市街のホテルに宿泊し、昼間は観光、夕方からはショッピングや夕食を新市街で楽しむのもおススメの滞在方法のひとつです。
パレルモ市街から少し離れて
荘厳な黄金のモザイクが飾るモンレアーレの大聖堂
モンデッロとパレルモの間にそびえる峻険な山は、聖なる山モンテ・ペッレグリーノ山。頂上に、パレルモの守護聖人をまつる洞窟教会があります。
これらのエリアには、バスでアクセスすることができますが、時間のない旅ならば、専用車をチャーターするのもおススメ。パレルモ市内の観光スポットを含め、1日で観光することも可能ですよ。