税率の高いフィンランドでは、物価の高さも世界有数
世界的にも有名な、フィンランドの高度福祉社会の財源になっているのは、もちろん市民が日々支払っている高率の税金
フィンランドをはじめ北欧諸国の、あらゆるサービスが行き届いた高度福祉社会を支えているのは、当然ながら国民が支払い続けている高率の税金です。日本での消費税にあたる付加価値税は、対象によって税率が異なりますが、基本的には24パーセントなので、やはり何をとっても日本より高いと感じるはず。ちなみにお店やレストランで目にする価格はすべて税込みで表示されています。その価格にさらにチップを上乗せして支払うという文化はまったくありません。
ところでフィンランドの通貨は多くの欧州国で使われているユーロですが、近年対日本通貨の為替レート変動が激しく、常に旅行者の財布事情に大きく影響を与えます。ですので、両替のタイミングや利用店舗のレートの良し悪しを見極めることも重要といえるでしょう(詳しくは過去記事
フィンランドの両替を参照)。
それでは、旅行者の出費に関わる物品やサービスの物価の傾向と対策を見ていきましょう。
食事は、ファストフード以外に気軽な価格での外食は難しい
フィンランドのピザ屋では、携帯電話と比べてもこれほど大きなピザが日本より安価で食べられる
滞在中の食費の目安が、まず気になるところでしょう。普段は自宅で食事をとることが圧倒的に多いフィンランド人にとっては、外食といえばもっぱら、特別な時に少し奮発して美味しいものを食べに行く場所。日本のいわゆるB級グルメに相当するような「安くて美味い」レストランや屋台を探すのが、なかなか難しいのです。一般的なレストランでは、まずドリンクをオーダーしたあとに前菜1品、メイン1品、デザート1品を頼むのが基本の流れですが、必ずしも全てを頼まなければいけない、ということではありません。金銭面やボリュームを考慮してメインだけをオーダーというのも恥ずかしいことではないのでご安心を。
ハンバーガーやサンドウィッチなどのファストフード店は中心街には見つかりやすく、例えばマクドナルドの各ハンバーガーセットが4~8ユーロ。また、フィンランド人が安くお腹いっぱいに食べたいときは、主に外国人が経営するピザ・ケバブレストランや屋台を利用するのが一般的です。ピザはどういうわけか、サイズの割に日本よりもずっと安価で、1枚7ユーロ~。1枚があまりに大きくて食べきれず、お店においてあるアルミホイルで食べ残しをくるんで持って帰る人も多いです。
気軽でヘルシーなサラダランチは地元っ子にも人気
このほか特にランチタイムは、街なかにあふれるカフェで気軽なランチメニューをとるのもおすすめです。カフェでは、コーヒーのお供になるサンドイッチや菓子パンだけでなく、日替わりスープやサラダがメインになったランチメニューを出しているお店が多数。レストランのランチよりは気軽な価格(目安は8ユーロ~)とボリュームで、十分にお腹を満たすことができますよ。また、できるだけ節約を考えるのであれば、マーケットやスーパーで調達できる気軽な食品をテイクアウトしてみては(詳しくは過去記事
スーパーで調達できる、フィンランドの楽ウマ食品を参照)。
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次ページでは、旅行者が滞在先で購入、利用するものの物価の目安を一挙紹介!