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ヤン・リーピン『孔雀』インタビュー!(3ページ目)

中国国宝級舞踊家といわれるヤン・リーピンが、3年ぶりとなる待望の来日を実現! 中国で大ヒットを記録し、最高傑作との呼び声も高い舞踊劇『孔雀』を上演します。ここでは、ヤン・リーピンと、その15歳の姪で本作にも出演するツァイー・チーにインタビュー。作品の見所についてお聞きしました!

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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カンパニーでは普段どのような訓練を行っていますか?

ヤン>演目によって変えています。『シャングリラ』の場合は力強さや素朴さといったものが必要ですから、パワーのある踊りができるような、それを保っていけるような基礎訓練をします。特に大切なのは、身体の中心でしっかり立つということ。日本には能という舞いがありますよね。能もやはり立ち方からしっかり鍛錬をしていると聞きますが、『シャングリラ』も同様に立つ訓練をするんです。あと『シャングリラ』には民族音楽の楽器演奏や歌もあるので、民族性や素朴な力強さを保つための基礎訓練をします。

若いダンサーにとっては、彼らの精神に影響を及ぼすもの、横道に逸れさせるものがいろいろあるので、そうならないよう気を配らなくてはいけない。伝統というのは簡単に忘れられていくものです。NIKEの靴を履いていたら、伝統的な靴はもう履きたくなくなりますよね(笑)。もちろん彼らが普段の生活で何を着ようが私はかまいません。でも舞台に立った時は必ず民族色というものを出さなければいけないし、それを失わないようにと教えています。

『孔雀』の場合は、身体をどのようにして孔雀に合わせていくかという訓練をします。孔雀はとても柔らかく優雅な動作が必要になるので、滑らかな動きを会得するための訓練を行うのです。同時に、キャストには自分の役柄について掘り下げるように、みんなそれぞれの役柄をよく考えるようにと教えています。

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                             ヤン・リーピン



ヤンさんの代名詞でもある“孔雀の舞”に期待が寄せられます。

ヤン>孔雀というのは我々の民族にとって、鳳凰のような神々しい存在です。ただの美しい鳥というだけでなく、私たち少数民族には崇拝すべき存在でもあるんです。今では私の顔を見なくても、指先を見ればヤン・リーピンだと気づかれるくらい“孔雀”は私にとって象徴的なものになってしまいました(笑)。今回の作品では、ソロのほか雄孔雀とのデュエット、群舞でも孔雀を踊ります。

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