必ず一人の教師ではなく、チームでいじめへの対処法を

いじめの対処法は?教師たちに出来る事とは

いじめの対処法は?教師たちに出来る事とは

現代のいじめはなかなかわかりにくく、密室で起きていることが多いです。いじめは学校で起きている、だから教師に解決してもらいたいというのは、子供たちの希望ではありますが、たった一人の教師で対処できない場合が多数です。大半は、いじめ被害者が1人に対し、いじめ加害者は複数であるからです。そして、複数を同時にケアすることが重要であることから、チームで対応することが大切です。
   

「この事態を心配している人から連絡があった」

いじめの報告を受けてから、いじめ加害者に事情を聴くときには「この事態を心配している人から報告があった」で教師全員で統一します。本人、親、友人など報告が誰からあっても、統一をして、「チクった」と言って報復したり、加害者やその親が「誰がそんなことを言ったのか」と言いがかりをつけるということを防止するためにも、教師の対応を統一しておく必要があります。
 

加害者を同時に呼び出し、15分間の事情聴取をする

加害者を同時に一対一で

加害者を同時に一対一で

複数の教員が、加害生徒を同時に、別の部屋 で一対一で対応します。これは、加害者同志で口裏を合わせて、いじめの事実を隠したりしないようにするためです。できれば、いじめを見たことがあるいわゆる傍観者の話も聞き取れるとよいです。まず、15分間で区切るというのも、聞き取った内容を検証して、事実を確定するために積み重ねていくことになるからです。
 

加害者の発言を検討し、いじめの事実を確定し、認定させる

聞き取りの結果を情報交換、再検証

聞き取りの結果を情報交換、再検証

15分の聞き取り調査の後、部屋に加害生徒を残し 聞き取りの結果を情報交換、再検証、聞き取りをした教師が再度集合し情報交換、矛盾点の分析を行います。傍観者からの聞き取りもできた場合はそれも加味します。そして、その情報交換・分析をもとに、再度、15分ずつ「聞き取り」を繰り返します。そして、事実を確定していくのです。いじめの全体像がつかめたところで、加害者に「いじめ」を認めさせます。ここまでは大変重要ですが、ここで終わらせますと、報復や感情的なしこりが残りますので、ここから先の詰めが非常に重要です。
 

加害者に反省させる―できれば涙を流すところまで

加害者に、反省をさせます。小学校の中学年まででしたら、「いじめはいけないことだ」ということを伝えるだけで反省をしてくれることもありますが、高学年、中学生以上になりますと、叱ったり、脅すだけでは反省まではいきません。それには、教師が本当に生徒の立場に立ち、その子のことを真剣に良い方向に導きたいという熱意が必要なのです。加害者がこれまでがんばってきたこと、つまり、部活動や体育祭、文化祭などを思い出させて、評価をし、明るい未来を示し、教師も期待、信頼していたということをまず伝えます。その上で、「それなのに、何をやっているのか。」「頑張っていた○○〈生徒名〉はどこに行った?」などと話しかけます。そこに反省の心が生まれます。加害生徒がなくところまで行くと、報復や再発ということはありません。
 

被害者への謝罪

いじめの事実を認め、泣くまで反省したのち、加害者に考える時間を与えます。
この考える時間を与えることで、より深い反省に導き、一週間ほどを置いてから「被害者に謝罪すること」を許可します。すぐに謝らせると浅い反省になってしまうのです。
そして、この心からの謝罪は被害者にとっても、加害者にとっても重要なのです。加害者は、深く自分を見つめることにより、再発を防ぐことができますし、被害者にとっても、傷ついた心を癒す大切な機会となるのです。いじめ被害がトラウマとなって、大人になっても人間関係でつまずいてしまう人もいますが、加害者からきちんと謝罪をしてもらうことはこうした事態をも防ぐことができます。


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