完璧な相手は存在しない
欠点も含めて運命の相手
しかし、時間が経つにつれてそれは誤りだったことに気づくでしょう。相手も自分と同じ人間であり、その時の調子や気分というのがあります。あなたの要望にある時はOKを出していたのに、しばらくするとNGを出すかもしれません。例えば「こんな服を着てきて欲しい」と頼めば前は喜んでそうした服をチョイスしてくれたのに、時間が経つと「面倒だから嫌」と断られることもあるでしょう。また、人生のステージが変化することによって、自分の感じ方や相手の在り方が変わることもあります。そのことにより、一度は運命の相手と認めた異性でも、色あせて見えてしまうことがあるのです。
こう書くと「希望がない!」と感じるかもしれませんが、そうではありません。相手の不完全なところや嫌だなと思うところを認めることにより、深い関係へと入っていくことができるのです。自分の良いところも、悪いところも相手が認めてくれたら、そんなに素晴らしいことはありませんよね? それは、相手も同じなのです。
運命だと思っていた相手から、真の運命の相手へと変わっていく
恋愛とは、相手という鏡を通して自分の良いところも悪いところも認めていくという、とても崇高かつ泥臭い、一見矛盾とも思えるものを統合していくゲームとも言えるでしょう。一度素晴らしいと認めた相手が、とんでもなく嫌な相手に思うこともあるでしょう。なぜこんな人と付き合ってしまったんだと思うこともあるかもしれません。ですが、そうしたドラマこそが「運命の相手」を「真の運命の相手」へと変えていくステップなのです。ここでいう「真の」とは、あなたが心の底から望む運命の相手という意味です。つまり、完璧な運命の相手というのは目の前にいるのですが、それを感じるためにはどうしてもネガティブと思えるドラマを経験しなければならないのです。
喧嘩やいざこざ、浮気騒動や経済問題など。そのドラマというステップを避けてしまえば、相手とのパートナーシップはいつまでも深まることはありません。いわば「運命の相手」は「真の運命の相手」へと変わることなく、いつまでも「運命だと思っていた相手」で止まってしまうのです。