セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

今なぜLGBT研修が求められるのか?(2ページ目)

今なぜ学校や企業においてLGBT研修が求められているのでしょうか。その秘訣を、実際に教育現場を小学校、中学校、高校、大学、職員研修と幅広くまわっている筆者が現場の声もまとめてお話します!

堀川 歩

執筆者:堀川 歩

同性愛ガイド

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特別扱いと配慮について

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特別扱いと配慮について

よく、教員の方から当事者生徒に対しての、具体的な対応策や向き合い方についても聞かれますが、私は特にLGBTだからといって、何か特別な対策は基本的には必要ないと考えています。向き合い方についても同様です。もちろん配慮していただきたい面や、注意していただきた普段からの言葉使いはありますが、特別扱いと配慮は全く異なります。

例えば、GIDの生徒の制服や水着について学校側が配慮する際には、GIDの子だけではなく、制服そのものを選択制にしたり、肌の弱い子にもスイムウェアの着用を認める、もしくは水泳の変わりにランニングやレポートにするなど、変わりの選択肢を誰しもが選択できる環境を生み出していけば、カミングアウトをしたくない当事者の子も利用しやすく、学校側も特別扱いではなくなるので、双方にとってよいことだと考えています。

授業で取り入れるにあたって

実際にLGBT研修を取り入れるにあたって、私は大きく2つの切り口から状況に応じて段階を踏んで導入しています。

  1. 性と命について考える中での多様な性
  2. 生き方について考える中での多様な性

両方とも最終的に伝えているメッセージは同じですが、切り口が違うということが最大のポイントです。もし、自分が周りの人には一切カミングアウトをしておらず、知られたくないと思っている状態の中、急に授業だからといって性に特化した授業を導入されたら、私が生徒なら迷惑極まりありません。同時に、皆の視線が怖くておそらく、その授業は受けたくないとすら思ってしまいます。しかし、生き方の一つとして学ぶことで、その受け取り方は大きく異なってくるのではないでしょうか。※この辺りのお話は長くなるので、興味のある方は直接お声かけて下さい。

なので、基本的に私は生き方について学ぶ中での多様な性に重点を置いた授業を作る様にしています。

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