いずれしましても「危険性」のリスクの「不確実性」のリスクとの最大の相違点は、「危険性」のリスクにリスクテークの余地はなく、存在するのはリスクヘッジのみであること。すなわち、不慮の事態発生に備えて、事前の準備や意識によりいかに発生時のリスクを最小化するかこそが重要であり、それにできる限りの努力を払うべきということなのです。
リスクマネジメントは3つのプロセスで管理する
最後にリスクマネジメントのプロセスについて説明します。その流れリスクマネジメントは今や組織運営の最重要課題
リスクは必ず発生するものではない以上、そこにどれだけのコストをかけるべきかの考え方は非常に難しいと言わざるを得ません。いたずらにコストをかけることがよしとされるわけではなく、人命に関わるもの、組織の存続にかねないものを中心として、全体では最小限のコストに抑えるという考え方を基本として考えていくことが肝要であると思われます。またコンティンジェンシー・プランは完璧なものは存在しえず、リスク顕在化のたびごとに対応上の問題点などを踏まえて見直しを加えていき、よりリスクヘッジ精度の高いものに作り替えていくこともまた重要なのです。
今やリスクの種類を問わず、企業のリスク対応の良否が企業評価に直結する時代になったといっても過言ではありません。その意味からも、リスクマネジメントは企業の組織運営において決して忽せにできない最重要項目であるとの認識のもと、適切な対応が求められているのです。