真夏でも、雨の日でも、足元に気を遣いたい!

スリッポンとセミブローグ

新作のローファー調センターエラスティックスリッポンと内羽根式セミブローグです。底付けはマッケイ製法ですが、底面にハーフラバーソールを採用することで様々な要望を高次元に満たす一足に仕上がっています。 価格:いずれも6万5000円+消費税(銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店 TEL:03-3562-3871)

前回の記事では3月7日から始まる2014年春の紳士靴ハンドソーン パターンオーダー受注会と、このお店の得意とする九分仕立て紳士靴の新モデルをお伝えした銀座ヨシノヤ。この春はそれら以外にも魅力的な新製品がありまして、まずはこれ、前半分をラバーソールとしたものをマッケイ製法で底付けしたシリーズの新バージョンです。従来からある類似の商品もロングセラーになっていたのですが、顧客の嗜好や日本人男性の近年の足の形状の変化に応える形で新たなモデルを登場させたわけです。

より具体的には、木型を2013年春のこの記事でご紹介した「九分仕立て+土踏まず部手縫い」のものと同じ細身のEEに変更し、それに伴いアッパーのパターン(型紙)にも新たなものが採用されています。また、従来のものはマッケイ縫いの出し縫いがオープントラック、つまりアウトソールの表面に露出していたのですが、新モデルでは九分仕立て紳士靴と同様に表面に露出させない仕様を採用したのも大きな変更点です。アッパーも九分仕立て紳士靴でお馴染みのフランス・アノネイ社のキップですので(何度も申しますが、銀座ヨシノヤでは革の種類を単に「カーフ」ではなく、「ベビーカーフ」と「キップ」とに厳密に区別して呼称します)、見た目の高級感もそれと全く見劣りしません。
ダブルモンクとシングルモンク

向かって左から、同じシリーズのダブルモンクストラップとシングルモンクストラップです。どちらも春夏の軽快な装いにも向く、スッキリとした印象を有しています。価格:左…6万7000円+消費税。右…6万5000円+消費税(銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店 TEL:03-3562-3871)

ハーフラバーソールと言うと「なんか中途半端に修理したみたいで……」と敬遠する向きもあるかもしれませんが、このシリーズのように基本からしっかり設計されたものだと実用性の高さに大いに納得させられます。例えばマッケイ製法の特徴である「曲がりの良さ」と、ハーフラバーソールが有する良好なクッション性とグリップ力それに安定感が絶妙にバランスし、要は「素直に履き心地の良い靴」に仕上がるのです。実際に試着してみると、確かにレザーソールのものに比べ足底部のフィット感が不思議なくらいに向上していて、九分仕立て紳士靴に近い履き心地を得られているのに驚かされます。

また、流石にゲリラ豪雨レベルとなると耐えられないものの、レザーソールに比べれば疎水性には圧倒的に優れているので、ある程度までなら雨の日でも快適に履けるのも魅力です。そして何と言ってもソールの交換が「ハーフラバーの張り替え」のみで済んでしまうので、レザーソール本体にダメージを与えることなく複数回可能で、かつ極めて経済的に済んでしまいます。近年特に夏場に著しくなっているビジネスウェアの軽装化を念頭に置き、今回の新モデルはどれもそれらにも合わせ易いデザインを採用していますので、「軽快な、でもカジュアルになり過ぎない夏用のビジネスシューズ」をお探しの方には、正に打ってつけの存在と言えるのではないでしょうか。そして何気にお買い得な一足かも?
底面

このシリーズの底面です。土踏まず部の絞り込もしっかりと入っていることがお解りいただけるでしょう。ハーフラバーとレザーの境目には段差が極力生じないよう細かな配慮がなされているので、履き心地に違和感がないばかりでなく、九分仕立てに近い感触も味わえます。


【商品案内】
◎ ハーフラバーソールシリーズ
・モデル: A. 内羽根式セミブローグ B. シングルモンクストラップ C. ダブルモンクストラップ D. ローファー調センターエラスティックスリッポン
・色: A. 黒・ミディアムブラウン B. 黒・バーガンディ C. 黒・ダークブラウン D.黒・ライトブラウン(全てフランス・アノネイ社製キップ「ボカルー」))
・底材: シングルレザーソール+ハーフラバーソール*ラバーヒール(半カラス仕上げ)
・製法: マッケイ
・サイズ: 23.5~27.0 EE
・価格: A・B・D…各6万5000円+消費税 C…6万7000円+消費税

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