遂に見付けた見付かった!
今回受注会の目玉商品である、旧西ドイツのカール・ロッシュ社のベビーカーフの揉み革です。向かって左が黒で右がダークブラウン。細かいシボのお陰で写真にすると乱反射しまくっていますが、実際にはシボは極々浅いもので、張りがあるのに柔らかい革質は、正に靴のアッパーの理想像です!
2008年の秋の最初の受注会の際、幻の革として目玉商品となったカール・ロッシュ(Carl LOESCH、現地表記だとOEはOウムラウト)のベビーボックスカーフ。事業中は旧西ドイツ最強のタンナーとして、靴好きにはお馴染みのカール・フロイデンベルグの製品以上に高い評価がなされていたものの、1983年に惜しくもその歴史を閉じたここの革、そして2008年の際には探し切れなかった黒が、今回遂に見付かったのです。そうです、数量こそ極めて限られるものの、リクエストの多かった「カール・ロッシュの黒」が受注可能になるのです。
しかも表面に加工を施していないスムースレザー系のものと(2足分のみ)と、極々軽いシボを機械ではなく手作業で出した揉み革(1足分のみ)の2種類を入手できたと言うのですから驚きです。企画担当者が某所で発見した時は、思わずガッツポーズが出てしまったとか。特に後者は、やや厚みがありコシもしっかりあるにも関わらずとにかく柔らかく、格の違いを実感させられます! シボも靴に成形すると殆ど消えてしまうと思われるので、内羽根式のものに用いても全く違和感なく仕上がる筈ですよ。
カール・ロッシュのベビーカーフには黒以外でも、例えばコンビシューズ限定で用意されたアイボリーや揉み革のダークブラウンやミディアムブラウンなど今回は面白いものが続出で、こちらにも注目が集まること確実。他にも創業105周年記念モデルに初めて採用されて以来、安定した人気を誇る「製造元が一切明らかにされていないベビーカーフ」も3色の中から選択可能です。アッパーの革に今日の欧米の紳士靴ブランドのものとは少しだけ違うものをお望みの方には、今回は欲しい靴が続出する受注会になるのではないでしょうか。
こちらは今回から受注可能になった、「タンナーが明らかにされていない」ベビーカーフです。向かって左から右に、黒・バーガンディ・ダークブラウンの色合いです。革の色合いの良さと言い身の締まり方と言い、今日の最高峰のベビーカーフであることには間違いありません。
【受注会概要】
◎銀座ヨシノヤ 紳士靴ハンドソーン パターンオーダー受注会 2014年春
会期:2014年3月7日(金)~4月6日(日)
場所:銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店
スタイル:12種類
足長:23.5~27.0で0.5ピッチ。
足囲:EE(セミスクエアトウ)、EEE(アーモンドトウ)。いずれも表記に比べ細身です。
基本価格:12万円+消費税、一部のモデルは13万円+消費税
納期:九分仕立て……約2か月、フルハンド十分仕立て……約3か月
★アッパーのプレミアムレザー一例:
以下は全てオプション料金として2万円+消費税が掛かります。なお、その他のオプションやその価格につきましては、以前のこちらの記事をご参照願います。
A. カール・ロッシュ製・ベビーボックスカーフ(スムースレザー系)
黒:2足分のみ(ホールカットなど、一部受注不可のモデルがあります)
ミディアムブラウン:2足分のみ
ブラウン・グリーン:各5足分のみ
アイボリー:コンビシューズ用に部分使用のみ可能。靴全体には使用できません。(更に1万円+消費税のオプション代金が掛かります)
B. カール・ロッシュ製・ベビーカーフ(揉み革)
黒・ダークブラウン:各1足分のみ(ホールカットなど、一部受注不可のモデルがあります)
ミディアムブラウン:5足分のみ
C. 105周年記念モデルと同じベビーカーフ
黒・ダークブラウン・バーガンディ
そしてお馴染みの「九分仕立て」の既製靴にも、遂にアレが登場! 詳しくは次のページで!