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愛犬と楽しくクリッカートレーニング!-2(4ページ目)

クリッカートレーニングの概要を学んだところで、今回からは実践編に移っていきます。最初はクリッカーを鳴らすタイミング、おやつ(ご褒美)をあげるタイミングの練習から。実は、これが意外に大切なのですよ。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

観察→マーク→強化=キャプチャリング

自分自身のタイミングや観察力のスキルは身につきましたか? では、キャプチャリングについて話を進めることにします。

クリッカートレーニングでは、犬が偶然にした行動をマークし、それを強化していきますが、このプロセスのことをキャプチャリングといいます。

腰を下ろしかけたらクリック
 
例えば、「スワレ」を教えたいと思った時、犬がほんの少しでも腰を下ろしたら、つまり「スワレ」の形に近くなったら、すかさずクリック。そしてご褒美を。

だんだんと「スワレ」の形をつくっていく
 
この写真のように座ったらベストですね。もちろん、クリックです。

タイミングよくご褒美を与えて、「座る」行動を強化
 
タイミングよくご褒美を与えて、この「座る」という行動を強化していきます。

行動を形作る

前足を上げる行動を強化
写真のように、前足を上げるという可愛い行動を強化することもできる。
このように、一つの行動を学習させるということは、その行動に近づくように、細かな動き(行動)を積み重ねて形作っていくこと、と言えるでしょう。もちろん、いきなり座ってくれることがあるように、そういう段階を経ずに学習できるケースもありますが。

こうしたキャプチャリングに向く犬の行動には、「スワレ」や「フセ」の他に、「ウィンク」「前足で顔を隠す」なんていうものもあります。頻繁にはしないけれど、時に行うキュートな行動をマークし、それにキューをつけることでトリックを覚えさせることもできます。

「その他、シャイなコをトレーニングする時にもクリッカーは効果的です。人間が“誘導”したり、“させたり”することなく、犬自身の自発的な行動を強化していけるわけですから。吠えの問題を抱えるコの場合では、それに代わる他の行動を強化することによって、問題となる吠えを消滅させる、つまり行動を置き換えることも可能です」(山田さん)

ということは、私達飼い主がどんな行動を学習させたいのか、というイメージをきちんと描くことも大切だということですね。

さぁ、次回からは実際に犬をトレーニングしてみましょう。


【関連記事】
クリッカートレーニング-1(基本)

クリッカートレーニング-3(キューのつけ方)

クリッカートレーニング-4(シェイピングについて)

クリッカートレーニング-5(ターゲット・トレーニングについて)

クリッカートレーニング-6(エモーショナルシグナルについて)

クリッカートレーニング-7(ターゲットスティック/ダウンを教える)

クリッカートレーニング-8(ヒールワークを教える)

【関連サイト】
PRAISE TOUCH(『プレイズタッチ・パートナーズ』公式ウェッブサイト)
RICO’S CANINE MASSAGE SCHOOL(山田さんが主宰するスクールのサイト)
RICOSホームページ(山田さんの活動に共感された企業がRICOSブランドを展開)

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