人間同様、犬も毎日食べることと排泄をすることは必須で、生きる上では欠くことのできない重要な営みです。犬を飼っている皆さんなら、愛犬のトイレの処理はきちんとしていることと思いますが、ウンチの後始末はどうしていますか?


犬のウンチはトイレに流すのか?ゴミに出すのか?

犬用のダストボックス

自治体によってペットのウンチの処理について違いもあるので、自分が住む地域ではどうなのか確認を。


散歩仲間であるAさんとBさん。

Aさん
犬のウンチは普通トイレに流すわよね?
Bさん
え? トイレに流すと場合によっては詰まったり排水管を傷つけたりすることもあるから、燃えるゴミで出すんじゃないの?

実はこれ、両方とも正解であるとも言え、違っているとも言えます。というのは、自治体によって扱いが違うからです。


犬のウンチに対する自治体の対応例

各自治体のホームページで公開されている犬のウンチ処理について見てみました。以下はそれぞれの抜粋です。

燃えるゴミとして出す
「燃えるゴミとして出せる」福岡県広川町
「紙などに包んでから燃やすゴミへ、巻広域(巻という地域)は普通ゴミへ」新潟県新潟市
「遮水を施し紙などでくるみ、可燃ゴミへ」千葉県柏市
「燃えるゴミとして処理できる」茨城県常陸太田市
「袋を二重にするなど飛散防止をして、燃やせるゴミへ(有料)」北海道札幌市
「可燃ゴミ」高知県高知市

トイレに流す/自宅で処理
「できるだけ自宅庭などで処理を、できない場合は可燃ゴミへ」長野県須坂市
「市で収集・処理できない、トイレに流す」埼玉県さいたま市
「トイレに流す」神奈川県横浜市
「自宅トイレに流す、または二重に袋に包んでしっかりしばり、燃やせるゴミへ」神奈川県横須賀市
「収集不可、汚物はトイレに流す」東京都江東区
「収集できない、トイレに流す」東京都小金井市

その他
「市で収集できない(“処理業者に依頼すべきもの”に犬・猫のふんも含まれている)」東京都あきる野市


処理方法1.トイレに流す

排水設備や環境は地域によって違いがあり、「排水管が結構細めであり、小石や毛など異物が入った場合には排水管が傷ついたり、詰まったりする危険性があるので、トイレには流さないでください」という自治体もあります。トイレに流すことを推奨している自治体であっても、ウンチに異物が付いている場合には極力取り去るようにしましょう。

袋ごとトイレに流せる水溶性の紙やビニール製のウンチ袋も市販されていますが、水溶性のものは水に濡れると解け始めるため、特に雨や雪の日の散歩では、ウンチ袋を入れるためのバッグや袋は必要になるでしょう。

また、トイレに流して瞬時に溶けるというわけでもありませんし、場合によっては、中身の量が多かったり、大きめの塊だったりすると、トイレが詰まってしまうこともあるようなので、水を流すタイミングや、どのくらいが適切か、使いながら確めたほうがいいかもしれませんね。


処理方法2.燃えるゴミとして出す

犬のウンチを取る際にスーパーのレジ袋を利用している人も多いことでしょう。レジ袋を含め、食品の保存袋やゴミ袋はポリエチレン製で、ゴミに出す場合は基本的にプラスチック扱いになります。

ですので、厳密に言えば、レジ袋のみ(中身が入っておらず、ひどい汚れがないもの)をゴミに出す場合はプラスチックで出さなければならないわけですが、レジ袋をゴミ袋として利用することは多くの自治体で大丈夫なようです。

ただし、中には燃えるゴミとして出す場合、更に指定の燃えるゴミ専用の袋に入れてから出さなければならない自治体もありますので、ご自分が住む地域のゴミ出し方法を確認してみてください。

それから、著しく異臭があるものは収集してくれないこともあり、ゴミの集積所近くの住宅からクレームが出ることもあります。なるべく臭いが漏れないように気を配る必要はあるでしょう。

人間の医療系の開発から生まれた高い防臭効果を謳う防臭袋も市販されていますので(ウンチ袋としての使用可)、そういったものを利用するのもいいのではないでしょうか。

その他、散歩の途中でコンビニやスーパーのゴミ箱にポイ捨てするなどは、食品を扱っているお店でもあることから迷惑となるため、お気をつけください。

 

処理方法3.生ゴミ処理機を使用する

ペットのウンチも分解できるという生ゴミ処理機が市販されていますので、そういったものを利用するのも1つの方法です。特に集合住宅や住宅が密集している地域ではいいかもしれませんね。しかし、ネックとなるのは、自治体の助成金を利用したとしても高額であるという点。電気代や交換用バイオ材の購入費なども含め、コストパフォーマンスは熟考したいところです。

 

処理方法4.土に埋める

土に埋めるという処理法に関しては、犬が寄生虫をもっていた場合、乾燥や低温にも強く、土の中でも長く生存する虫卵があるのに加え、中には人間にも移る可能性のある寄生虫もあるので注意が必要です。少なくとも他人の家の周囲に埋める、公園のような公共の場所に埋めるというような行為は慎むべきでしょう。

犬は植物性の食材もある程度食べることができるものの、大きく肉食に偏った動物なので、その分、ウンチの臭いも強くなります。また、肉食性動物のウンチは植物性の動物のものに比べ、土中で分解されるまで時間がかかると言う園芸のプロもいます。

仮に小型犬の1日のウンチの量を100g程度とした時、年間で36.5kg。大型犬ではこの5倍以上にはなるでしょう。結構な量になるわけです。

自宅の庭に埋める場合であっても、なるべく深い穴を掘る、臭いを軽減し、分解を早めるような素材を混ぜて埋める、水溶性のビニール袋に入れて埋めるなどの対策をしたほうがよりいいかもしれません。

 

処理方法5.燃やす

以前であれば庭で他のゴミと一緒に燃やすという人も結構いたと思います。ガイドもその一人で、犬のウンチの処理法としては燃やすのが一番いいだろうと考えています。

しかし、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が改正されたことにより、規定を満たさない焼却炉も含め、野外での廃棄物の焼却(野焼き)は禁止されることとなりました。

ただし、これには例外がいくつかあり(第十四条)、その1つは「焚き火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なもの」とされています。これには焚き火の他、キャンプファイヤーも含まれるということですが、主に“暖をとるための”という意味合いが強いようです。

この一文からすると、理解の仕方によっては、ほんの少しであれば犬のウンチを燃やして処理することも不可能ではないのかもしれないと思えるものの、焚き火であっても書類を燃やすのは禁止という自治体もありますので、実際はゴミとして燃やして処理するのは難しいのでしょう。

ちなみに、法律上はこれに違反すると5年以下の懲役、1,000万円以下の罰金が課せられることがあるそうです。


犬のウンチ放置に関する対策例

散歩中にオシッコをしている犬

愛犬のトイレの始末をするのは飼い主として当然のこと


アメリカにおいてはドッグパークに専用のタンクを設置し、犬のウンチをガスに転換して再利用するという試みがありました。

一方では、Poo Printsという検査キットを用い、放置された犬のウンチをDNA検査することによって、ウンチをした犬とその飼い主を突き止めるというサービスが人気らしく、1,000以上(2015年時)のコミュニティとの契約があり、ロンドンにも進出したようです。

仕組みとしては、例えばマンションだとして、そこに住む犬たちからDNAサンプルを採取し、それを登録しておきます。もしマンション内に放置されている犬のウンチがあったとしたら、そのウンチをDNA検査することで落とし主となる犬と飼い主がわかるというわけです。罰金を取られるため、それがイヤでウンチの放置が激減したという話ですが、ガス転換装置にしろDNA検査キットにしろ、その裏側には犬のウンチの放置問題があります。

この記事をお読みくださる皆さんは愛犬のトイレの始末をきちんとする方々だと思いますが、そうした姿勢をアピールすることが、ウンチの放置問題を減少させることに少なからずつながるのではないでしょうか。


参考資料:
The Economist/Pet waste, A crap-shoot, The city ponders a plan to make power from puppy poop
The Seattle Times/Dog-poop DNA tests nail non-scoopers


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。