『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』で「次代を担う振付家賞」を受賞したときのお気持ちは?ご自身の中では、手応えを感じる部分はあったのでしょうか?

関>手応え、とういうものはよくわかりません。最終審査会に残った振付家の多くが知り合いで、なかでも篠田千明さんは私が初めて『STスポット』のラボ20という企画に参加したときに彼女も参加していたという関係がありました。そういうひとたちとまた会えることが嬉しくて、その中で作品を出す上で恥ずかしくない時間にしたいという気持ちでしたし、悔いの残らないようにしようと思っていました。

受賞したときはびっくりして涙が出ました。発表の瞬間って、バーンとライトが当たるんです。オーディエンス賞を受賞した北尾亘さんにライトが当たったのを見て、もしあのライトが自分に当たらなかったら、また次回も応募するのか、これで終わりにするのか、自分はどうするのかな……、と考えてるうちに発表になって、とても驚きました。


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『マアモント』(C)Kazuyuki Matsumoto


受賞して、周囲の環境やご自身の中に変化はありましたか?

関>周りの環境は少し変わったような気がします。でも自分自身はそんなに変われる訳ではないので、ちょっと追いつかないような感じもあって……。今までお世話になったひとたちが喜んでくれたり、“おめでとう!”と言ってもらえたのはものすごく嬉しかったです。ただ、注目されているアワードなので、色々な言葉を目や耳にしました。そうした中でしんどい日もありましたが、結局賞を取ったからどうなるということはなく、コツコツやっていくしかないんだと思いましたし、今でもそう思っています。

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『Hetero』 (C)Kazuyuki Matsumoto


受賞で大きな注目を集めるなか、作品を多く発表されるなど、2013年は飛躍続きだったように思います。

関>『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』の受賞だけでなく、『横浜ダンスコレクションEX2012』で「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞した時期と重なっていたので、とても沢山の経験をさせていただいた年でした。トヨタの審査会で審査員をされていた長塚圭史さんのお芝居に振付で参加させていただいたり、岩渕貞太との共作『Hetero』で国内外のツアーに参加しました。また秋には彩の国さいたま芸術劇場で新作を発表させていただいたりと、ワーッと色々なことが詰め込まれていました。ツアーも、芝居での振付も、劇場からお話をいただいて作品を発表するのも、どれも初めての経験で、とても充実した一年でした。