コタキナバル/コタキナバルの基本情報

コタキナバルの民族・宗教・文化(2ページ目)

多民族国家マレーシア、なかでもコタキナバルのあるボルネオ島は様々な人種、民族が暮らす多文化社会!コタキナバルをより深く楽しむために、知っておきたい宗教・文化的な基本情報や気をつけたいマナーをご紹介します。

今村 志帆

執筆者:今村 志帆

コタキナバルガイド


キリスト教系先住民族

ルングス結婚式

教会でのルングス族の結婚式。キリスト教のスタイルと民族の伝統文化がミックスされています。

ボルネオの先住民族は元々は各民族ごとの土着宗教を持っていましたが、イギリスの植民地時代にヨーロッパ各国から宣教師が入りキリスト教も広まりました。サバ州の先住民の中でも特に多数派のカダザン・ドゥスン族の多くはキリスト教徒です。

一方昔からの土着文化も残っており、今でもボモと呼ばれる呪術師の力を信じている人もいたり、自然の神々の神話や言い伝えも沢山残っています。毎年5月に行なわれる収穫祭「カアマタン」もその名残。

先住民族の文化に興味のある方は、ぜひ州立博物館やマリマリカルチュラルビレッジなども訪れてみてください。半島マレーシアとは全く違うサバ州の歴史や各民族の文化に触れることができ、実はとっても奥の深いコタキナバルの魅力が見えてきます。

旅行中気をつけたいマナー

このように、いろいろな宗教やバックグラウンドの人が共存しているコタキナバルですが、どの宗教の人も異教徒に自分の宗教の価値観を押し付けることはありません。「お互い干渉しないけれど尊重し合う」というのが基本。

それは旅行者に対しても同様で、コタキナバルに来たからといって特定の宗教や民族のルールを強要されることは皆無です。例えば、イスラム教徒は「HALAL(イスラム教徒向け)」や「SERVE NO PORK(豚肉を提供していません)」と明示しているレストランしか利用できませんが、それ以外のお店では豚肉料理やお酒も普通に売られおり、イスラム教徒でなければ断食月中でも自由に食事を取れます。

とはいえ旅行者でも周りに対する気配りは必要。例えば……

宿泊先の共用キッチンなどイスラム教徒も利用する場所で豚肉を調理するのは避けて下さい。

断食月中はツアーのガイドさんやドライバーさんがイスラム教徒なら断食をしているかもしれません。その場合は「一緒に食べましょうよ」と無理強いしたり、バスの中で美味しそうな匂いを漂わせながらこれ見よがしに食事をとったりするのは避けた方がいいでしょう。

左手はトイレで使う不浄の手なので握手をするときは右手で。握手のあとその手の平を胸に当てるとより丁寧です。

子供の頭をなでても問題ありませんが、その際も右手で。ちなみに、こちらの人は可愛い子供を見かけると頭をなでるよりほっぺたに触ることの方が多いです。子供好きな人が多くて子供連れに親切なのもコタキナバルの特徴。

写真を撮るために人にカメラを向けるのは、やってはいけないことではないですが、先に一言「写真とってもいいですか?」と声をかけるのが礼儀ですね。ほとんどの方は恥ずかしがりながらも快諾してくれます。

あと気をつけてほしいのは、相手に落ち度があっても人前で怒ったり怒鳴ったりしないこと。何事にもおおらかな分こちらの人はのんびりしてるので、日本人の感覚からすると時間や行動がルーズと感じることもあるかもしれません。ここでは日本のように時間通りに物事が進むとは限らない、ということは知っておいてください。

郷に入ったら郷に従え。コタキナバルでは現地の人たちに習って、のんびりおおらかな気持ちを忘れずに滞在を楽しんで下さいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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