ワイングラスは何を使っている?
美し色と形のモーゼルワイングラス
ふむ、いろいろあるものだ。「突撃!隣の晩ごはん」ならぬ「突撃!隣のワイングラス」をやったら面白いかもしれないなぁ。
ワインにいろいろな種類があるように、グラスもそのワインに応じた、もっともそのワインの個性を発揮できるグラスというのが存在する。それは、ワイン産地にて長い間の経験から育まれたスタイリングであったり、プロフェッショナルにより緻密な計算と研究で編み出されたシェイプであったり。
たとえば、白ワインの淡いグリーンイエロー色をより美しく見せるように脚の部分が色づけされたドイツ、モーゼルワインのグラス。ワインが口に入った時、酸味を極力おさえ果実味を感じられるように設計されたブルゴーニュグラス。逆に酸味をより感じられるように設計されたボルドーグラス。シャンパーニュは美しい泡を十分に楽しめるように背の高い細長いフルートグラス、という具合だ。
しかし、家飲みでこれらを揃えることは不可能だしまた無意味。毎晩キャンドルと花を飾ったテーブルでフランス料理の晩餐会というお家なら構わないが、ごく一般的な家飲みには、使い勝手のいいグラスが1種類あれば十分なのである。
家飲み用ワイングラス、5つのポイントとは?
では、どんなグラスがいいのだろう。家飲みに向くグラス、5つの条件をあげてみよう。ふくよかなシェイプのブルゴーニュグラス
ワインにはそれそのものに美しい色がある。色を愛でながら飲んでこそワインはおいしいもの。真っ黒のワイングラスで飲むワインほど味気ないものはない。まずは無色透明のグラスが基本。色付き柄付きのグラスや陶器磁器などのワイングラスは2脚目以降のお楽しみにしておこう。
2.口がすぼまったチューリップ型であること
ワインの身上はその香り。香りあっての味といっても過言ではない。ソムリエがブラインドテイスティングの時、銘柄を当てるヒントにするのは味より実は香り。それほど香りは重要ファクターなのだ。グラスの中でしっかり香りが溜まり、十分に堪能できるよう口のすぼまったチューリップ型、風船型が望ましい。逆三角形やラッパ型ではせっかくの香りが逃げてしまう。
3.ある程度大きさがあること(大きすぎても扱いにくい)
お猪口で飲むワインはおいしくない。ある程度たっぷりとグラスに注がれ十分に香りを際立たせてこそおいしく飲める。あまり小さいグラスではそのスペースがないのだ。ちなみにバカラ社から発売されているロマネ・コンティ専用のワイングラスは、赤ちゃんの頭ほどの大きさがある。つまり、ワイングラスはある程度の大きさが必要だということ。とはいえ、自分で洗わなければいけない家飲みワイングラスは、あまり大きいと扱いにくい。家飲みサイズなら、たとえば500mlペットボトルの半分くらいの大きさをイメージするといいかも。
4.なるべく薄手のもの
細長いシェイプのボルドーグラス
5.欲を言えばクリスタルで透明感のあるもの
やっぱり透明感の高い輝きのあるグラスがいい。ワインの輝きも一段と美しく感じられる。こちらも最近はお手頃なクリスタルグラスがあるので上手に選びたいところ。
これらをクリアするワイングラスは次のページで!