注文住宅/家づくりのイメージづくり・アイデア

家づくりで見落としがちな換気のポイント

近年、住宅の高気密・高断熱化にともなって、化学物質などが建物の外に出ることなく住まいの中に残り、健康を損なうことにつながっています。高気密、高断熱の本来のメリットをいかすには、通風や換気計画を検討することが大切です。今回は、健康な日常生活を営むために、見落としがちな換気のポイントについて考えてみましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

高気密高断熱をいかすには換気計画がポイント

かつての日本の住まいは高温多湿の風土に合わせて風通しのよい住まいになっていました。したがって化学物質もさほど問題にはなりませんでした。ところが近年、住宅の高気密、高断熱化にともなって、これらの物質が建物の外に出ることなく住まいの中に残り、健康を損なうことにつながっているのです。高気密、高断熱の持つ本来のメリットも、通風・換気が不十分ではいかすことはできません。

住まいづくりは、まず始めに通風や換気計画を検討することが健康な日常生活を営むことにつながります。換気の基本をおさえることで上質な住まいが得られるのです。

健康な生活には2時間で空気を入れ替える必要があります。

木造住宅の洋間(8畳)を密閉していても、1時間に部屋の空気が1、2回入れ替わるのが一般的です。ドアや窓を閉めていても空気は入れ代わっているのです。
しかし、気密性の高い鉄筋コンクリート造などのマンションにおいては、4畳半ぐらいの部屋を閉め切っていると、1時間の換気回数は0.4回にとどまります。これでは空気がほとんど入れ代わっていないのと同じです。通常、気密性の高いマンションなどの換気計画では、1時間あたり0.5回の換気回数が目安にされています。冬の寒い時期などはつい換気をおろそかにしがちです。そんな時期こそ計画的に換気をしたいものです。

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各部屋の換気と役割

・居室…通風・換気を考えた住まいづくりとは、室内での空気の循環を考えておくことです。たとえば南の窓から入った風がどこを通り、どこから外に出ていくかを計算して平面計画、断面計画をたてます。まず自然な空気の対流を活用しながら、どうしても無理なところは機械排気を組み合せします。

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・キッチン…キッチン部分の換気は自然換気というより換気扇を使って排気します。主な効果は、一酸化炭素,油煙,匂いなどをとることです。特に料理中に出る油煙を多く吸い込みます。その50%はフィルターで捕集され残りが換気扇内部に吸い込まれていきます。フィルターの掃除は年2回を目安にするとよいでしょう。

・浴室…浴室の湿気は結露の原因にもなるので換気が必要です。ただし、冬の病の引き金となるヒートショックにも気を付けなければなりません。浴室の前室となる脱衣室に暖房をつけるなどして各部屋の温度差をなくすことがポイントです。

・トイレ…トイレの換気は湿気と臭気をとることが主な目的です。したがってスイッチを切っても数分間換気扇が回り続ける「遅れスイッチ」をつけておくことをおすすめします。


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