世界に飛び立って
二次会では、お二人とも楽器を演奏。お友達が余興をやってくれたりして、とても盛り上がったそうです
あいけん「はい。doop tokyoさんで。たくさんお祝いに駆け付けてくれて」
brass「友達が演奏とか余興やなんかも全部やってくれた」
——brassさんはお友達と美勇伝を踊ったんですよね?
ぶらす「感極まったのか、踊っていたときの記憶があまりないです(笑)」
あいけん「一部のアイドルファンには好評だったようですよ(笑)。自分は友人とホルンを演奏したりしました」
——盛り上がったようで何よりでした。12月には新婚旅行に行かれたそうですが、どこに?
brass「世界一周です。フランクフルト、ダブリン、ニューヨーク、ブエノスアイレス、バンクーバー、サンフランシスコの6都市」
——ゴージャス!
brass「世界一周は最初に決めてて。年に1回は海外に旅行に行ってたけど、せっかくの新婚旅行だしランクアップしたいじゃないですか。で、スターアライアンスだったら世界一周でも定額なので、それを使おうということで」
——なるほど。新婚旅行は特別な感慨があると思いますが、いかがでした?
あいけん「世界一周ってなかなかできない。運よくこの年末年始は4日間有給を取得するだけで16連休にできたので、実現しました。ニューヨークのステーキハウスで友達がシャンパンでお祝いしてくれたんですけど、そしたら、お店にいた人が全員、Congratulations!って」
寄せ書きやお花、似顔絵など、お友達からいろんな贈り物が贈られました。本当におめでとうございます!
あいけん「その後に行ったノンケバーでも、友達が『この人結婚したばかり』って言うと、みんなが『おめでとう!』って言ってくれて。カナダもそんな感じでした」
brass「ニューヨークでは、40代くらいのゲイカップルが赤ちゃんを連れて歩いてて。さすが、と思いました」
——向こうの進んでるところを肌で感じられたわけですね。今回、結婚式を挙げたことで、たぶん、世の中に向けて何かメッセージを、という気持ちもあったと思うんですけど、いかがですか?
あいけん「やっぱり日本でも法的に同性婚が認められたらいいなっていう気持ちと、お互いに支え合っていくけど、家族や友人にもよろしくお願いしますって言いたいという、二つの気持ち。LGBTの権利向上の活動をしているヒューマン・ライツ・ウォッチという国際人権NGO団体があるんですが、式の当日、そちらに寄付するための募金を募ったんです。二次会でも寄付用のチャリティTシャツを作って販売して。つい先日、寄付金を渡してきました。ちょっとでも貢献できたらと思って」
brass「そのTシャツも友人たちがデザインしてくれたり、募金の箱もインテリア関係の友達が作ってくれて。しかも、作った本人が募金を集めてくれて」
——いいお友達に恵まれて、幸せですね~。最後に、今後、何か二人でこういうことをしていきたいっていう、夢や目標など、ありますか?
brass「今度は、自分が友達の同性結婚式に出てみたいと思った。近い将来、出れたらいいな、と。どんどんやってくれたらいいなと思う」
あいけん「挙式披露宴をしたので、友人や親戚には、ずっと二人で生きていきます、添い遂げますという気持ちは伝えられたと思う。お互いに何かあったときに支えてくれるとも思う。でも、法的にはまだ。いつか法的にもちゃんとパートナーとして認めてもらいたいと思いますね」
——どうもありがとうございました。そして、あらためて、末永くお幸せに!
インタビュー、いかがでしたでしょうか?
あいけんさんの職場の先進性に驚かされるとともに、そういう環境ですくすくと、自分たちも幸せになるし、周りの人たちにも幸せや感動を与えてくれている、そういう前向きな感じが素晴らしいと思いました(あいけんさんは今年のGWの東京レインボープライドで「みんなでブラス!」という吹奏楽イベントを企画されているそうです。楽しみですね)。また、brassさんも、2007年、2010年の東京プライドパレードのボランティアスタッフをされていた方だったりします。お二人は昨年のピンクドット沖縄にも出かけ、実行委員会が発行していた「パートナー宣言書」を受け取りました(その様子が沖縄タイムスに写真入りで掲載されました)。本当に素敵なカップルですよね。これからもゲイのロールモデルとしてぜひ、活躍してほしいと思います。