マネジメント破綻状態にあるJR北海道

以前も少し取り上げたレール検査データ改ざんが明るみに出たJR北海道問題。その社内調査の結果が公表され、「関係部署のうち約7割で改ざんの事実があった」という目を覆いたくなるような事実が世間を驚かせています。これで同社は、組織マネジメントの歯車が完全に狂ったまま運営を続けてきたということが明確になったわけです。なぜ、関連7割もの部署で改ざんが行われていたのか、組織マネジメント上の問題として考えれば考えるほど常識ではあり得ない状況であると思います。

通常の企業ケースで考えるならば、交通機関運営会社が安全確保を軽視するという企業が自らの社会的使命を忘れた状況に陥ることは、その状態に至った段階で企業としての存続が問われることになります。アメリカのエンロンの粉飾に与し解散に追い込まれた会計事務所事務所「アーサーアンダーセン」や、食の安全性軽視、表示偽装を繰り返し廃業した雪印乳業はまさにその実例です。

解説

JR北海道に求められる時間をかけた根本改革

すなわち、JR北海道も分かりやすく言えばマネジメント破綻相当の状況にあり、実質的には存続不能同然なのです。しかしながら、同社は間接的に政府が100%の株式を所有する特殊法人です。交通インフラと言う社会的存在意義を考えれば、安易な破たん処理は現実的ではありません。ならば、経営陣を刷新していかに「価値観」そして「風土」を変え「人」や「スキル」に変革を及ぼしていけるのか否か、時間をかけて再生に向け根本からの組織改革が求められることろです。


「人」を変えるにはまず「価値観」から

JR北海道のケースでまず問題になるのは「人」です。改ざんは業務上のミスではなく、「人」が意図的におこなう行為だからです。しかしながら、このような事態に至った原因と考えられる「人」の行動意識を変えることは、決して容易なことではありません。では、一体どこから手をつけたらいいのかです。「組織の7S」において「人(人材)」は変革には時間を要する「ソフトの4S」に属しています。他の要素との連携関係を見るに、当然同じ「ソフトの4S」間での連携部分に強い関係性があるので、ここを変えることで最終的に「人」の変革を呼び起こすことが必要と考えるのがいいでしょう。