マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

マンションの間取りの基本:中廊下型マンション

高層マンションなどで採用される中廊下型タイプのマンションは、共用廊下が屋内のためホテルライクな演出ができますが、採光・通風条件が厳しいので間取り選びは慎重にした方がよいでしょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

中廊下型のマンションとは?

中廊下型のマンションとは、風雨が振り込まない屋内の共用廊下を中心に、その両側に住戸が配置される形式のマンションです(【図1】参照)。主に高層マンションなどで採用されています。
【図1】中廊下型マンションの全体平面図。

【図1】中廊下型マンションの全体平面図。


一本の廊下の片側に住戸を並べて配置する外廊下(片廊下)型に比べると、廊下の両側に住戸が配置されるため、住戸数を充実できる形式です。

中廊下型マンションのメリット

中廊下型は大型の高層マンションに多い。

中廊下型は大型の高層マンションに多い。

中廊下型マンションのメリットの一つは共用廊下が屋内になることです。風雨が振り込む外部扱いの廊下と異なり、いったんメインエントランスを入ると自宅玄関まで傘いらず。床が濡れて滑るということもありません。床を絨毯仕上げにするなど高級感を演出しているマンションもあり、この辺はマンションのグレード感を大きく左右する部分となっています。

また、共用廊下側につく開口部は基本的に玄関ドアのみとなり、住戸のプライバシー性は高くなります。共用廊下の足音や声なども住戸内ではそれほど気にならないでしょう。

中廊下型マンションのデメリット

中廊下型マンションは共用廊下の両側に住戸が配置されますが、「東向き」と「西向き」の組み合わせが多くなります。そのため、やや採光・通風条件に劣ると言えます。日本人は南向き志向が強く、言い換えれば北向き住戸の人気が低いため、「南向き」と「北向き」の組み合わせはあまり採用されません。ただし、眺めがよい場合は別で、方位に寄らず眺めを優先した方位を組み合わせるケースもあります。

では次のページで中廊下型マンションの間取り例を見てみましょう。

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