二室採光の考え方

今回の間取り例では、バルコニーに面したリビング・ダイニングの掃き出し窓(窓A)で、リビング・ダイニングと洋室(2)の2室分の採光・通風をまかなっています(【図3】参照)。
【図3】二室採光の考え方。

【図3】二室採光の考え方。リビング・ダイニングと洋室(2)はつながっていると考えて、二室分の必要採光面積を窓Aで賄えればOKとする。



二室採光でも居室扱い

実際に窓がなくても「居室扱い」にできる。

実際に窓がなくても「居室扱い」にできる。

二室採光は、建築基準法上で認められた方法のため、窓がなくても洋室(2)は居室扱いとなります。納戸でもサービスルームでもなく、堂々と居室としてパンフレットにも掲載されるでしょう。

しかし実際の洋室(2)の居住環境はどうなのでしょうか。例えば洋室(2)を子ども室や夫婦寝室など「個室」として使用する場合、リビング・ダイニングとの間にある引き戸は閉めている時間が長くなるでしょう。洋室(2)には窓がないため、引き戸を閉めている間は採光も通風も期待できず、いわゆる行燈部屋(あんどんべや)となります。

一方、もし洋室(2)を書斎や趣味の部屋として使うとしたら、間にある引き戸は随時開けているかもしれません。その場合、リビングから間接的に光や風は入り、また室内が多少薄暗くても気にならないかもしれません。

二室採光の部屋を個室として使う場合は注意が必要

このような「二室採光扱い」となっている居室をどのように使うかは、とても重要です。もし寝室や個室など、しっかり独立した部屋として使いたい場合は、今回取り上げた二室採光の間取りだと、居住性はあまり期待できないと捉えておいた方が良いかもしれません。

「中廊下型」は主に住戸数が多い高層の大型マンションで採用されます。大型マンションの場合は共用部の充実や敷地周辺の環境のよさなどメリットに目がいきがちですが、選ぶ際には間取りの居住性についてもしっかりチェックしてください。

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