バスク地方料理専門店
フランスの食材の宝庫とも言われるランドやバスク地方の料理店ハシリといえば、赤坂のコムアラメゾンだろう。10数年前の開店当時は「どこの国の料理?」と見向きもされなかった小さなレストランはいつしか料理人が集る店として有名となる。休みなく真摯に料理に向き合う涌井シェフの影響を受けた若いシェフ達は気が付くと自らの店を持つようになっていった。新築のビルの2階。看板も手作感たっぷり。
メニューのほかに黒板にもサゼスチョンがある。
牡蠣と茸のグラタン仕立て。強烈な旨味が襲ってくる。
バスクのキントア豚のブレゼは「これは豚?」なのか、と疑うほどの柔らかさに驚く。見た感じは牛頬の赤ワイン煮込だが、膨らんでくるのはキントア豚の甘みと赤ワインの香り。そしてそれをマディランの赤ワインがゆるりと流す。アラカルトで3000円ほどのメニューだが、バスク豚の仕入値段を考えると妥当ではある。
ひと味違うトリッパの煮込
どっかん、と出てくる料理ではないのだが、ここの料理にはエネルギー、つまり力強さがあり、食べ進むに連れ、身体の免疫力が上がっていく気がする。シェフとの会話も楽しく、その目を見れば「旨い料理を作る真面目な料理人」であることがわかるはずだ。聞くとご実家はお肉やさんとのこと。
とろけるバスクのキントア豚のブレゼ
次はお腹空かせた呑み助6人位で「料理全部!」なんて楽しいだろうなあ、と思いつつ、心地良く階段を降りて、バスク地方から東京の現実に戻った。
サンジャン・ピエドポー
東京都渋谷区東1-27-5 シンエイ東ビル 2F
03-6427-1344
地図
JR・東京メトロ渋谷駅から徒歩10分
JR渋谷駅新南口から徒歩5分
11:45~14:00(L.O.13:30)
18:00~24:00(L.O.23:30)
日休