食事の栄養バランスにも気を配られていますか?

食生活は心身の健康を維持していく上での大切な柱!食事の栄養バランスにも充分、気を配りたいものです

食事は私たちの元気の源。昔から「腹が減っては戦はできぬ」と言われますが、実際にお腹が空いていると、元気も無くなりがちです。一方、仲間同士で食卓を囲み、美味しい食事を楽しみながら会話が弾めば、少し疲れているときでも元気が出て来るもの。

忙しさに追われやすい現代社会において、人によっては食を軽視してしまいがちですが、食生活は心の健康維持の大切な柱でもあるのです。食事と心の健康の関係について解説します。

毎日の食べ物が、あなたそのものになっていきます

私たちは生物である以上、体が必要とする物質を食べ物から体に取り入れる必要があります。私たちが食べたものが、私たち自身になっていくと見る事もできるでしょう。

健康を維持していく上で、食生活が重要であることは、皆さんもよくご存知の通り。例えば、忙しくて食事がいい加減になると、風邪を引きやすくなったりしませんか? 食生活の内容と体の調子は連動するものです。

メンタル面も同様です。「やる気が出ない」「集中力が続かない」といった精神的な不調も、いわゆるココロの問題ではなく、「脳」の活動状態が反映されたもの。脳が良好に機能するため必要な物質もまた、私たちは食べ物から摂取しています。例えば、脳内神経伝達物質は神経細胞間の情報伝達を行ないます。その働きに不調が生じると、精神症状が現れやすくなります。例えば、セロトニンは、うつ病に関連深い脳内神経伝達物質。セロトニンの原料は必須アミノ酸の一種、トリプトファンです。私たちが食べるタンパク質に含まれています。

基本的に「一汁三菜」のしっかりした食生活を守っていれば、通常は、体が必要とする栄養素が欠乏して、何らかの深刻かつ不可逆的な症状が現われるような事は起こりません。しかし、例えば慢性アルコール依存症では、食生活の中心がアルコールになってしまい、ビタミンB1欠乏症が生じる可能性があります。ビタミンB1は脳が良好に機能するために重要な栄養素。ビタミンB1が長期間、欠乏すると、脳内の一部の神経細胞に変性が起こる可能性があります。つまり、脳内の一部の神経細胞が壊れてしまった結果、記憶障害などが出現するコルサコフ症候群が起こる可能性などもあります。

心を健康にしてくれる、誰かと共にする食事時間

食事には体が必要とする栄養を摂取する役割の他、食事を通じて誰かと時間を共にするという面もあります。もっとも、食事を一人で済まさなければならない場合もあるとは思いますが、誰かしら人と一緒に食卓を囲むことは大切です。

家庭での一家だんらんの食事に限らず、例えば、職場の食堂で他の同僚と一緒に昼食のテーブルを囲んだり、時には仲間同士の食事会に出かけたりするのもよいものです。皆と一緒に美味しい食事をする時間は、心も満たしてくれます。会話がはずみ、普段、口にしないような愚痴をこぼしてしまう事もあるかもしれませんが、心の内を言葉にして、口から出す事はストレス対策の基本でもあります。例えばママ友同士のランチ会では、時に旦那さまの愚痴をこぼし合う事もあるかもしれませんが、それも必ずしも悪いことではなく、家庭円満のために奥さまたちが日頃のストレスを上手に解消していると見る事もできるのです。

心にも体にも欠かせない! 医食同源としての食

心身の調子が悪い時、普段と違うものを食べて元気をつける事はよくあると思います。こういう時にはこれを食べる、これを飲むといった決まりがあるご家庭もあるでしょう。例えば、子供の頃は風邪で寝込むと、母親が温かいレモネードを出してくれた、といった事は、大人になってからも覚えているもの。実際、レモネードの元となるレモンには免疫を強化する働きがあるビタミンCが豊富で、体内で白血球が風邪のウイルスと闘いやすくなるという効果もあります。

また、疲れて集中力が落ちてしまった時、チョコレートを一口、口にする。すると頭がすっきり! また頑張る気が出てきた、といったことはありませんか? 実際、チョコレートのカロリーは脳のエネルギー源。また、チョコレートには脳内でエンドルフィンと呼ばれる、気分が良くなる物質を分泌させる働きもあります。ただ、言わずもがなとは思いますが、食べ過ぎには注意が必要です。

そして、食事の栄養素自体が心の病気の予防にもつながることがあります。例えば、冬季うつ病は冬季の日照時間の短さが原因と考えられています。実際、冬季に日照時間が極端に短い、フィンランド、スウェーデンなど北欧諸国では冬季うつ病の発症率は高率。しかし、例外的にアイスランドでは冬季うつ病の発症率は低率です。その原因は、アイスランドの食生活にあると考えられています。アイスランドの食生活は魚が中心。魚の油脂、特に、アジやサバといった、いわゆる青魚にはDHA、EPAなど、抗うつ効果があるとされる物質が豊富。もしも、冬季は夏と比べると、気持ちがちょっと冴えない事に気付かれていたら、青魚はアレルギーがあるのでダメといった場合でなければ、お食事のラインアップに入れてみるのは如何でしょう?

最後に、「食生活の大切さは頭では分かっているけど、忙し過ぎて、そこまで手が回らないよ」という方もおられるかもしれません。そんな場合は、もし身近に食生活のお手本となるような方がいらっしゃれば、その方の食生活を真似て試してみる事も考えてみましょう。試した結果、それまでとは違う自分になれたと感じられるかもしれません。例えば、「体が以前より随分、軽くなった」あるいは「一日の仕事を終えたあと、疲れが体に残らない」など、はっきり違いを感じられる可能性もあります。食生活は、ただ空腹を満たすため、体の機能維持のために何かを口に入れればよい、というものではありません。心の健康のためにも、食生活が大切であることを、ぜひ知っておいて下さい。
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