課題をクリアし、プロを目指す

プロへの意識が芽生えたのは高校二年の終わり、卒業後の進路を迫られた時のこと。選択肢のひとつとして、プロのバレエダンサーという道は確かにあった。しかし、稽古と仕事にするのとでは大きく違う。果たして、厳しいプロの世界に入ってやっていけるものなのか……。
「その時ちょうど学校のカリキュラムで2ヶ月間アメリカに短期留学することになって。稽古場に行かず自主練習ができるか、取りあえず試してみようと考えました」

2ヶ月もの間稽古場を離れるのも初めてなら、自習に挑むのも初めて。
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バレエアカデミー時代

2ヶ月サボれば、如実に身体にあらわれる。“これが乗り越えられたら……”と自身を鼓舞し、体育館の片隅でひとり毎日稽古を続けた。
「初めて自分でやり通すことができました。それまでは先生に怒られないようにやっていた部分があって、先生が見ていないとふっと気が抜けたりしてたんです。でも自習って自分が上手くなりたいと思わないといくらでも手を抜けるし、辞めることもできる。大変でしたけど、なんとかやり抜くことができました」
課題をクリアし、決意を固めた小野さん。帰国後「プロになりたい」との意志を師に伝え、バレリーナへの一歩を踏み出した。

プロを視野に入れ、まず挑戦したのがコンクールへの出場だ。初コンクールは高校二年の終わりという遅いスタート。東京新聞全国舞踊コンクールにエントリーするが、周りはジュニア時代から凌ぎを削ってきた強者ばかり。
「みんな凄く慣れてましたね。楽屋は早々に陣取られてるし、メイクもバチッとして来てる。場あたりも自分の順番が来たらサッと行ってサッとやって帰ってくる。私はそれをほけーっと見てる感じで、気付いたらあっ という間に終わってました(笑)」

さらに、高校三年時にはフランス留学も果たしている。数ヶ月の渡欧を数
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バレエアカデミー時代の小野さん

度に渡り繰り返し、南フランス・マルセイユにあるパトリック・アルモンの教室で学んだ。
「小林紀子バレエシアターに彼がゲストダンサーとして来たのが縁で、お願いしました。それほど大きな教室ではないので凄くしっかり教えてもらいましたし、ぎりぎりローザンヌ国際バレエコンクールに出場できる年齢だったので、バリエーションを見てもらうのも兼ねて行ったり……」
高校卒業後は小林紀子バレエシアターへ。「養成員」として、一年余りを過ごす。