絵本/海外の絵本・外国人作家の絵本

元気印の女の子が主人公『雪の森のリサベッド』

子どもの本の女王・リンドグレーンが、白い雪の森を舞台に描いた姉妹の物語。それがご紹介する『雪の森のリサベッド』です。いつも元気な少女が遭遇するハラハラ・ドキドキのお話は、物語を楽しめるようになったお子さんに最適の冬物語です。

執筆者:大橋 悦子

子どもの本の女王がおくる『雪の森のリサベッド』

長くつ下のピッピ』『ちいさいロッタちゃん』などで有名な、子どもの本の女王・リンドグレーンが、白い雪の森を舞台に小さな姉妹の物語を書きました。それが、今回ご紹介する『雪の森のリサベッド』です。この作品は、現在は、縦書きの読み物として出版されていますが、もともとは絵本として書き下ろされたものですので、美しい挿画がたくさん添えられていて、それも見どころの1つになっています。少し長いお話も聞けるようになる6歳くらいからのお子さんに、是非おすすめしたい冬の1冊です。

いつも元気なリサベットがとんでもない災難に……

『雪の森のリサベット』の表紙画像

仲良しの姉妹を主人公に、リンドグレーンがおくるハラハラドキドキのお話

『雪の森のリサベット』の表紙に描かれた少女たち(名前はリサベッドとマディケン)をすでにご存じの方もいらっしゃることでしょう。2人は、リンドグレーンの『おもしろ荘のこどもたち』で活躍する元気いっぱいの姉妹です。2人は、いつもとても仲良しですが、今回はお姉さんのマディケンが風邪をひいてしまい、リサベットだけが、お手伝いさんのアルバと街へ買い物に出かけます。

ところがリサベットは、ちょっとしたいたずら心から、アルバの言いつけを守らず、通りすがりのそりにのってしまったから、さあ、たいへん! 街から遠く離れ、挙げ句に森の中でそりを降ろされてしまいます。

独りぼっちで、森に取り残されてしまったリサベットの心細さ、その不安をなんとか克服しよう頑張る健気な様子、帰らない妹を心から心配する姉マディケンの優しさ、そして幼い姉妹に対する周りの大人たちの愛情などを、リンドグレーンが丁寧に描いていきます。


【書籍DATA】
アストリッド・リンドグレーン:作 イロン・ヴィークランド:絵 石井登志子:訳
価格:1785円
出版社:徳間書店
推奨年齢:6歳くらいから
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※「 2月 心が温かくなる5つの雪物語」 でも、『雪の森のリサベット』をご紹介しています。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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