春節とは、旧暦のお正月のこと
近代になり、全世界的に太陽暦に基づいて暦が動くようになりましたが、中国や日本、韓国などでは、太陰暦を古来から使用してきました。日本では二十四節気がたまに天気予報で紹介される程度ですが、中華圏の人々はこの旧暦をとても大事に考えています。そして、この旧暦では毎年その祭日が変動するため、注意が必要です。
春節とは、この旧暦によるお正月のことで、おおよそ1月後半から2月に位置することが多いです。
中国の祭日は春節以外にもある
春節以外にも、以下のような代表的な祭日が設けられ、今でも大切に祝われています。清明節…太陽暦4月5日。日本のお盆とも言える祭日。祖先の墓参りをし、死者へ思いをはせる日。
中秋節…旧暦8月15日。月を愛でる日。月の丸さから、一家団らんを楽しむ日として、また月餅を贈り合う日として有名。
国慶節…太陽暦10月1日。1949年10月1日に、北京天安門広場で毛沢東による中華人民共和国成立が宣言されたことによる。以前は、国慶節の前後は中国国内で帰省の大移動が見られたが、現在ではさまざまな要因により減少、日本に来る観光客も多い。
せっかく中国語を学んでいるのですから、こういった中華圏の文化を少しでも意識できると、より充実した学びになるでしょう。
たとえば中秋節に、中国人に月餅をプレゼントするととても喜ばれますよ。
春節には何をする?
中国のお正月は、とてもにぎやかです。私は毎年、新暦の大晦日から元旦にかけて横浜中華街へ出かけることが多いです。中華街に着き、山下港から除夜の汽笛が聞こえるころになると、中華街の方から激しい爆竹の音が聞こえてきます。
これは、昔から中国では爆竹の音が悪霊を祓うと言われてきたためです。慣れないうちは恐怖さえ覚えるような光景ですが、だんだんとどこで鳴らされるかがつかめてきて、肉まん片手に歩けるようになるでしょう。たまにドラム缶の中にこれでもかというような量の爆竹を放り込み、けたたましい音を響かせることもあり、これだけの音がするならばたしかに悪霊も寄りつかないなあと妙に感心します(笑)。
そのほか、獅子舞のパレードや出店、日本にはおよそ見られない様子が繰り広げられます。是非一度、足を運んでいただきたいです。
今年の春節はいつ?
2018年の春節は、2月16日です。1月中旬に「春節」が来ることもあるので、およそ一か月程度ズレが生じることもあります。毎年チェックしていきたいですね。
以下に、2028年までの「春節」にあたる日を挙げておきますのでご参考にしてください。
2019年 2月5日
2020年 1月25日
2021年 2月12日
2022年 2月1日
2023年 1月22日
2024年 2月10日
2025年 1月29日
2026年 2月17日
2027年 2月6日
2028年 1月26日
春節のイベント、みどころは?
中華街はさまざまなイベントを企画しています。踊りや占い、屋台はもちろん、フォトコンテストなども開催されます。お昼ご飯を食べにいき、そのまま街を練り歩けば、すぐに何かしらのイベントに遭遇するはずです。各イベントの詳細はこちらをごらんください。
日本では、食べ歩きはあまり良くない習慣とされていますが、中国では問題なしです。中華街では、有名な中華まん以外にも、胡椒餅や揚げパン、ショウロンポーなど、食べ歩きできるファーストフードが盛りだくさん。お気に入りの一品を見つけるのも楽しいです。
また、春節にはたくさんの中国語で書かれた看板が街中に貼られたりするので、中国らしさを体感できます。こうした生の素材で中国語を見ると、教科書とはまた違った景色が見えて世界が広がること間違いなし!です。
※横浜中華街へは、JR根岸線・石川町駅、または東急東横線・元町・中華街駅からともに徒歩10分以内です。