日本年金機構になって変わったところは?

最後は日本年金機構になって変わったところのご案内です

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それでは次に、日本年金機構になって変わったところをみていきましょう。まず、社会保険庁から郵送されていたねんきん定期便や年金の振込通知書、源泉徴収票などの差出人は日本年金機構に変わりますが、基本的に書類の中身は変わりません。

日本年金機構になって大きく変わるのは、私たちに提供されるサービスの種類と内部でのコンプライアンスの徹底や組織のしくみでしょう。日本年金機構は次のような「お客様へのお約束10か条」を掲げています。
(日本年金機構HPより)

(日本年金機構HPより、クリックすると拡大します)

社会保険庁のころは手続きや相談のために年金事務所の窓口を訪れる人たちを「利用者」として対応していたかもしれませんが、これからは年金事務所の「お客様」と意識してサービスの向上と信頼の確保に努めることとされています。難しい年金の専門用語をわかりやすい言葉で説明してもらえたり、待ち時間が短縮されることは今後公的年金を身近なものにしてくれるでしょう。

年金相談に関しては、各地の年金事務所のほか、「街角の年金相談センター」も名称を新たに設置され、ここでは公的年金の専門家である社会保険労務士を中心に対面相談や電話相談にあたります。なお、各相談センターの所在地や電話番号、利用時間は社会保険庁が運営していたころと同じです。

残念なことですが、社会保険庁という組織の中で年金の加入記録管理や予算の効率的な使い方などが徹底されておらず、改革を求める声が寄せられるようになってしまいました。日本年金機構では、この点を踏まえて組織の内部統制システムを構築するため7つの取組方針を掲げています。

1.コンプライアンス確保
コンプライアンスを徹底するために、機構本部に「コンプライアンス委員会」、「コンプライアンス担当部署」を置き、理事会ではコンプライアンス規定や職員行動規範を定めます。役職員にはコンプライアンス研修を実施し、各部署にはコンプライアンス責任者を置きます。さらに、外部の弁護士参画の下、コンプライアンス違反を通報する制度を設け、迅速な解決及び再発防止に努めます。

2.業務運営における適切なリスク管理
業務運営上のリスク管理を行う「リスク管理委員会」「リスク管理担当部署」を本部に置き、リスクアセスメント調査を実施して業務運営全般のリスクの把握に努めます。重大なリスクが発生した場合は、理事長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、組織全体で対応するしくみづくりを行います。

3.業務の有効性・効率性の確保
業務の有効性・効率性の確保においては、内部組織の効率化だけでなく、運営評議会の設置や国民の意見を業務運営に反映させていきます。日本年金機構のHPには「日本年金機構に対するお客様の声の集計報告」が定期的にアップされ、機構に寄せられた国民の意見や希望、それに対する対応が報告されています。

4.適切な外部委託管理
外部委託が適切に行われるために、横断的に委託業務の品質管理を行う担当部署を設置し、委託先の選定だけでなく、委託期間中、委託終了時のタイミングでも委託先の管理及び監視を行います。

5.情報の適切な管理・活用
年金に関する個人情報の管理を徹底し、適切に保護・活用されるための規定づくりが行われます。役職員は「個人情報保護管理方針(プライバシー・ポリシー)」「個人情報保護管理規定」に従って職務を執行します。

6.業務運営及び内部統制の実効的な監視及び改善
日本年金機構には業務運営及び内部統制の実効的な監視及び改善のため監事の職務を補佐する監事室が設置されるほか、理事長直属の監査部門が設置されます。さらに、必要に応じて外部の監査法人や専門家等も活用して、会計監査・業務監査・システム監査・コンプライアンス確保・リスク管理・外部委託管理などを行い、徹底した内部統制システムの構築に資する事項についての監査を行います。

7.ITへの適切な対応
システムの開発・管理や運用を適切に行えるよう、専門の人材を機構内部で採用・育成してITへの適切な対応を図ります。システムリスクの管理が行える人材を確保するために、研修の充実や資格取得の推奨等を行い、ITに係る専門人材の育成に努めます。

日本年金機構では以上のような内部統制システムを構築して業務運営の管理を行うことになっています。

さらに、日本年金機構の役職員の労働条件や採用基準は機構独自の基準によるものなりますが、新規採用だけでなく中途採用や他の企業との人材交流により幅広く人材を確保するような人事方針・人事制度を設けています。

日本年金機構を通じて、今後、公的年金制度が被保険者や年金受給者にとって身近な制度になるよう、日本年金機構が親しみやすく頼れる組織になることを期待しましょう。

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