不動産売却・査定/不動産売却の流れ・基礎知識

不動産を貸さずに売却するという選択(2ページ目)

「駅からの距離」と「築年数」というのは、不動産の良し悪しを判断する要素の中でも非常に大きなウェイトを占めます。売り手側の事情や物件の特性にもよりますが、売った方が良い物件として今回は、「築年数が古く駅から遠い」という物件にスポットを当てて解説していきたいと思います。

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド


売るか貸すかの判断はどこでつける?

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売却するか貸し続けるかの判断の付け方は?

まずは賃貸借契約の基準となる2年で、貸した場合の損益をシュミレーションしてみましょう。簡単で構いません。2年間での賃料収入の合計はいくらとなり、ローンの支払いとその他の支払総額(*マンションなら管理費・修繕積立金、固定資産税、修繕費用など)を算出し、賃料合計から支払総額を差し引いてみるのです。数字に出すことで具体的にその物件がもたらす収益能力が見えてくるはずです。

収益がマイナスならばその物件は手間がかかるばかりで、なんの利益ももたらしていないということです。売却を検討しても良いでしょう。仮にプラスだったとしても、利益がかけた労力に比べて妥当かどうかが判断のポイントです。

不動産の活用・処分は一概に損得勘定だけではないところもあります。しかし、「これだけ動いて手間をかけてこれっぽっちにしかならないんだったら売った方がまし」「労力はいとわない。少しでもプラスになっているようなら持ち続ける」と判断する材料になるのではないでしょうか。

賃貸と売買を並行して進めることも可能

ローンの残額以上の価格で売却することが可能という前提となりますが、入居者の募集を行いながら、売却活動も並行して行うという方法を取ることも可能です。「入居者が決まらないからやっぱり売ることにする」という判断を下すまでの時間的なロスをなくすことにもなるのです。いずれにせよ、出口が二つ(貸す・売却)あるということはオーナーにとっては非常に大きなメリットに違いありません。
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