自然に囲ってしまう「陣組み将棋」


陣組み将棋は、入門から初級レベルの人達に、特に有効な練習方法である。また、棋力が5級以上になった人でも、十分に楽しめるトレーニングでもある。「守り」の大切さを自ら感じ、自分なりの「囲い」を自然に行ってしまう練習将棋なのだ。これは、私の将棋教室で実証済みである。それでは、その方法を子ども達の実例に沿って説明しよう。

「陣組み将棋」の仕方

ついたてがあれば、なおよい

ついたてがあれば、なおよい

画像をご覧いただきたい。用意するものは次の3つである。

将棋駒、盤、ついたて(20cm x 40cm程度のダンボールで可)

ついたてはなくてもよいが、あれば、よりエキサイティングな勝負ができる。

 

まずは通常通りに並べる

まずは通常通りに並べる

(1)まず通常の対局通りに駒を並べる。そして、お互いに駒の枚数や種類を確認し合う。

 
「歩」以外の駒は自陣に配置できる

「歩」以外の駒は自陣に配置できる

(2)ついたてを盤の中央に立て、「歩兵」はそのままにし、それ以外の駒を自陣(1段目と2段目)に好きなように配置する。それで「陣組み将棋」と名付けたのである。

ついたてがない場合は、そのまま並べ替えて良い。

 
陣組みが終わったらついたてを外す

陣組みが終わったらついたてを外す

(3)並べ替えが終わったら、ついたてを取り、互いの陣形をオープンにする。いかがであろうか。ここからは通常通り、相手の王将を詰ますまでの勝負となる。

 

「陣組み将棋」の効果

入門1ヶ月の子が組んだ陣形

入門1ヶ月の子が組んだ陣形

今回のモデルとなって対局くれたのは二人とも入門して1ヶ月の子ども達である。
では、その子ども達がどんな陣形を組んだのか。ご覧いただきたい。

「王」が盤の一番隅に置かれている。そして、その周囲に「金」「銀」が配置されている。いわゆる「囲い」の中でも堅いとされている「穴熊」系なのだ。「囲い」など全く知らない子が、自然と穴熊の陣形を作っているのだ。

 

入門期の子も囲いを意識している

入門期の子も囲いを意識している

では、もう一人の子の陣形も見てみよう。

こちらも同様に「王」を一番隅に配置している。やはり、自然に「囲い」を意識しているのだ。これこそ私がねらっていたことである。 子ども達は直感的に「王将」は隅の方にいる方が安全だと考えたのだ。 この直感こそ、定跡としての囲いを覚えていこうという意欲につながるものだ。

 

攻守の感覚を磨く「陣組み将棋」


攻守の感覚を磨く「陣組み将棋」

攻守の感覚を磨く「陣組み将棋」

「囲い」をテーマに発案した「陣組み将棋」であったが、思わぬ効果もあった。それは、攻めに対する基本的な考え方も生まれるということだ。 

実例を再度ご覧いただきたい。実は、二人とも「飛車」の前に「香車」を配置しているのだ。つまり、攻めの基本となる集中攻撃、いわゆる足し算の攻めができる陣形を組んでいるということだ。かように「陣組み将棋」は攻守共に感覚を磨いてくれる非常に効果的なトレーニングなのだ。

 


楽しく取り組める「陣組み将棋」

子ども達が熱狂する「陣組み将棋」

子ども達が熱狂する「陣組み将棋」


以上、「陣組み将棋」についてガイドしてきた。最後に、このトレーニング最大のセールスポイントを紹介しよう。それは子ども達が大好きな練習方法だということだ。以前に紹介した「成り駒将棋」(関連記事)のように、楽しみながら取り組むことができるのだ。そして、大人でも同様だということも、実際に試してみてわかった。

皆さんにも、ぜひ、取り組んでただきたい。そして、その楽しさと効果を実感していただきたい。合い言葉はもちろん「めざせ5級」である。





■All Aboutで「お金」について、アンケートを実施中です!
回答いただいた内容をAll About記事企画の参考にさせていただきます
※2021/7/1~2021/7/31まで

・【誰でも回答可】「毎月の家計についてのアンケート」に回答する
抽選で10名にAmazonギフト券1000円分プレゼント

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。