世界遺産/ヨーロッパの世界遺産

メテオラ/ギリシア(4ページ目)

大地から突き出す地上400mの奇岩群の頂に、宙に浮かぶ=メテオラの修道院群がたたずんでいる。修道士たちが神を見、命がけで造り上げたメテオラは、世界に35件しかない複合遺産のひとつとして世界遺産登録されている。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

メテオラの修道院とその見所

岩の上から見渡したメテオラの景色。右上がヴァルラアム修道院、その左がメタモルフォシス修道院、左中央がルサヌウ修道院、その下がアギア・トリアダ修道院

岩の上から見渡したメテオラの景色。右上がヴァルラアム修道院、その左がメタモルフォシス修道院、左中央がルサヌウ修道院、その下がアギア・トリアダ修道院

周囲を断崖絶壁に囲まれたヴァルラアム修道院

周囲を断崖絶壁に囲まれたヴァルラアム修道院

現在も見ることができるメテオラの6つの修道院を紹介しよう。

■メタモルフォシス修道院

数々のフレスコ画が残っており、その中にアサナシオスとヨアサフのものもある。一部は博物館になっていて、イエスなどの聖者を描いた聖画=イコンなどを見学できる。

■ヴァルラアム修道院
メタモルフォシス修道院の隣の修道院。16世紀の建築で、カテラノスの生き生きとしたクレタ様式のフレスコ画があるほか、食堂などの設備も整っている。

■ルサヌウ修道院
建物の横はすぐに断崖絶壁というまさに空中修道院。16世紀の建立で、現在は女子修道院。橋は1930年代に造られたもの。

 

■聖ステファノス修道院

14世紀に建築され、18世紀に増築された聖ステファノス修道院。現在も当時と変わらず修道士たちが修行を続けている

14世紀に建築され、18世紀に増築された聖ステファノス修道院。現在も当時と変わらず修道士たちが修行を続けている

この場所には12世紀にはすでに修道士が住んでおり、修道院が建てられたのは1367年。1798年に改築された。現在は女子修道院。

■聖ニコラオス修道院
14世紀建築の修道院で、クレタ派のフレスコ画がとても美しい。「最後の審判」などがある。

■アギア・トリアダ修道院
15世紀建築の修道院。メテオラのランドマーク的な修道院で、有名な写真はここのものが多い。
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