無意識にしている自他へのネガティブ評価……3つの視点をセルフチェック
自分も相手も認める考え方をすれば、競争社会でのびやかに活動することができます
1. 周りはすごいけど、自分は大したことないと思う
- 「隣の芝」が青く見えることが多い
- 気がつけば「私なんて」を口走っている
- 「私はいつも正しい」と感じ、意見を曲げないことが多い
- 私は周りより勝っており、他人は自分に比べれば大したことないと思う
- 他人のことを信じられない、私のことも信じられない
- 他人に期待しないし、他人から期待されることもない
2は「あなたはNot OK、私はOK」という考え方で、この考え方に傾いていると、他人に対して攻撃的で自己中心的になりがちになってしまいます。
3は「私もあなたもNot OK」という考え方で、この考え方に傾いていると、人生も人間関係も楽しめなくなってしまいます。
「私もあなたもOK」と考える人はここが違う!
上の1~3にあてはまらず、「私もあなたもOK」と考える人は、自分と他人について、次のようにとらえています。- 自分と同じくらい、他人の良いところも頭に浮かぶ
- 自分にも他人にも、苦手なことや恥ずかしいことがあるのは当然だと思う
- 色々な特性を持つ人がいて、互いに協力しあっていくのが、世の中だと思う
「Not OK」と考える人に多い「競争」へのコンプレックス
「Not OK」で自分や他人を捉えてしまうのは、常に「競争」の視点から自他の関係を見ているからではないかと考えられます。「私はNot OKで、あなたはOK」と考える人は、自分は他人との競争に勝てず、劣っているという観念にとらわれているのかもしれません。「あなたはNot OKで、私はOK」は、レベルの高い自分は勝ち組で、自分のレベルに達しない人は負け組という考えに縛られているのかもしれません。
そして「私もあなたもNot OK」と考える人は、自分もあなたもしょせんは皆、敗者だとあきらめの気持ちにとらわれているのかもしれません。
「私もあなたもOK」と考える人が、のびやかに活動できるわけ
一方で、「私もあなたもOK」という考え方をしている人は、人にはそれぞれ個性の違いがあり、得意なこともあれば、苦手なこともある。人はそれぞれに違うのだから、それぞれの個性を活かしたり、補い合っていくことが大切だというように考えています。この発想を持っていれば、自分と他人を優劣で評価することなく、自由な発想を持つことができます。社会は、人がそれぞれ得意なことを生かしつつ、苦手なことを補い合いながら、協力して生きていく場所。「私もあなたもOK」という考え方をしている人は、社会をそのように有機的な場だと捉えています。
たとえ敗れたとしても、「私は負けたからNot OK、あなたは勝ったからOK」というように、二分割的には考えません。1回の勝負に負けたとしても、それは「私がダメ」だからではない。「今回は負けた。でも、負けても勝っても、自分はOK」というようにとらえます。だからこそ、社会の中でのびやかに活動することができるのです。
「Not OK」と考える人が競争社会に弱いのはなぜか
自分に対して、あるいは他人に対して「Not OK」と考える人は、「この世は競争社会だから、勝ち続けなければ意味がない」といった極端な考え方にとらわれがちです。こうした考え方を持った人が極端に負けると、「しょせん私は敗者だったのだ」「あの人もいずれは敗者になるだろう」というように、「私もあなたもNot OK」の考え方に傾いてしまいます。競争を気にしすぎるあまり、負けたときには心が折れてしまうのです。
だからこそ、社会の中でのびやかに活動していくには、「私もあなたもOK」という視点を持つことが必要です。この考え方を持つことができれば、失敗しても心が折れず、何度でも挑戦することができます。自分と他人の個性の違いを生かして、チームを組んで戦うこともできます。
「私はダメ」「あの人はダメ」というように「Not OK」という考えが浮かんだときには、自分と他人の「OK」なところを見つけるようにしましょう。そして、「Not OK」と思われる部分は、どのような方法で、だれと協力してフォローできるのかを考えてみましょう。
「私もあなたもOK」という考え方を身につけることができれば、より自由で、楽しいアイデアがたくさん湧いてくると思います。