香港のフラッグキャリアによる6つ目のラウンジ
開放感溢れる白を基調としたレセプションには、イタリアのファビアン社製ベネチアンガラスのタイルが使用されています
自宅のようなくつろぎを目指したというラウンジ。一人がけのゆったりソファはまるで書斎のよう
香港国際航空旅客ターミナルの西コンコース、出発フロア35番ゲート近くで目を引く「THE BRIDGE/逸蓮堂」の大きな表示。ここは、2013年10月にオープンした、キャセイパシフィック航空グループの新ラウンジ「ザ・ブリッジ」。キャセイパシフィック航空のビジネスクラス、ファーストクラスの利用者とマルコポーロクラブ会員のシルバー以上、ワンワールド運航便利用でエメラルド会員以上を対象にしているエアポート・ラウンジです。
キャセ イパシフィックといえば香港のフラッグキャリアとしておなじみで、ホームである同空港内に設けられたラウンジはこれが6つ目となります。利用者によると、「他のラウンジよりも食べ物が豊富」なのだとか。それは楽しみ!ということで、早速体験してきました。
焼きたてパンの香ばしさが漂う北ウィング
出発前の小腹を焼きたての香ばしいパンで満たして
出発フロアから表示の通りエスカレーターを下ると、レセプションに到着。無駄のないデザインは近未来的な印象です。デザインを担当したのは、ロンドンのミレニアムブリッジを手がけたことでも知られる「フォス ター+パートナーズ社」。実は同社は香港国際空港や西九龍分化地区一帯の設計も任される香港にゆかりが深い設計事務所なのです。
受付を済ませると、「どこから入ればいいの?」と、一瞬悩むかもしれません。実はこのラウンジ、入口は少し変わっていて、レセプションを挟み右手が北ウィング、左手が南ウィングと分かれています。
では、まずは北ウィングから。入り口を入ると左手には一面にガラス窓が続き、明るい空間が広がります。一人がけのゆったりソファがいくつも置かれ、ビジネスマンが新聞を読んだりタブレットをチェックする姿が目に付きます。スペースは大きな棚や絵画で仕切られているため、雰囲気はさながら書斎といった印象です。
「ザ・ベーカリー」は黒で統一されたシックで大人な空間
そんな“書斎空間”の向かいにあるのは、北ウィングを特徴づける施設「ザ・ベーカリー」。焼きたてのパンやピザのほか、香港ならではの点心やスイーツ、アジア・西洋風のスープ、新鮮なサラダや飲み物もビュッフェスタイルで楽しめるのが魅力です。自然光が照らす明るい“書斎”とは一転、黒を基調にいくつもの小さなスポットライトが照らすシックでモダンないわば“ダイニングルーム”です。
レモンとチェリーが橋のように渡された「The Bridge Temptation」
“書斎”と“ダイニングルーム”の奥にあるのは、キャセイパシフィック・ラウンジを象徴する「ザ・ロングバー」。カウンター越しに見える飛行機の離発着(もちろんキャセイパシフィック航空の飛行機が見えます!)の様子が旅情を誘います。メニューは季節の特別モクテルなどのソフトドリンクから、シャンパン、ワインなどアルコールも種類豊富。私が気になったのは、ラウンジ名にちなんだオリジナルカクテル「The Bridge Temptation」。橋を模した特徴的なビジュアルと、すっきりとした甘さの中に香るココナツ風味に、その名の通り魅了されてしまいました。
そして、バーの後ろにはテレビ・ラウンジが設けられ、友達同士と見られるグループが画面を見ながらおしゃべりをたのしんでいました。また、“書斎”とテレビ・ラウンジの間には、大人数が座れる(それどころか寝そべられるほどの)巨大ソファがあり、ファミリーがまったりとくつろいでいました。まさに“リビング”のようです。