ふたりで学ぶマネー術/ふたりで学ぶマネー術

資格をおトクにゲットする方法4つ(2ページ目)

キャリアアップや収入アップを目指して、資格にチャレンジする人が増えています。資格取得のためには、お金がかかるので、少し迷っている人もいるのではないでしょうか? そこで、今回は、資格をおトクにゲットする方法を4つ紹介します。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

  • Comment Page Icon

その3・サラリーマンは、教育訓練給付金を活用

弁護士取得には、時間とお金がかかるが、どうする?

弁護士取得には、時間とお金がかかるが、どうする?

ビジネスマンの場合、自己のキャリアアップのために資格を取得したり、英会話などのビジネススキルを身につけたりしたいと思う人が多いのではないかと思います。そんな人の場合、国が行う教育訓練給付制度の活用をお勧めします。

教育訓練給付制度は、労働者や離職者が、自ら費用を負担して、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合、本人がその教育訓練施設に支払った経費の一部を支給する雇用保険の給付制度です。

給付を受けることができる人は、支給要件期間が3年以上(始めて制度を利用する場合は1年以上)ある等の条件を満たしている必要があります。ひとつの会社に勤めている人であれば、勤続3年以上(初回は1年以上)となります。支給要件期間を満たせば、何度でも利用できる制度です。給付額は、自己が払った教育訓練費の20%(限度額10万円)となります。教育訓練給付金の対象となる講座は、ITスキルから、各種資格取得講座、英会話など多種多様です。教育訓練講座検索システムで、地域別、分野・資格名別に自分に合った講座を見つけることができます。

ガイド平野もサラリーマン時代に教育訓練給付制度を活用して、産業カウンセラーの資格を取得した経験があります。その当時は、補助率が80%、限度額が20万円だったので、資格取得のための費用が、かなり軽減されました。

仕事のスキルアップ・資格取得を目指す方へ(厚生労働省)

その4・難関資格を目指す人は、給与所得者の特定支出控除を活用

最後に紹介するのは、税金関係の制度の活用です。サラリーマンなどの給与所得者が特定の支出をした場合、一定額を所得から控除できる特定所得控除という制度があります。平成25年分の所得税から、この特定支出控除の範囲の拡大が行われ、弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費、勤務上必要経費(図書費、衣服費、交際費等)が特定支出に追加されました。

また、適用判定の基準が、従前の給与所得控除額の総額から給与所得控除の2分の1に緩和されました。特定支出控除は、判定基準を超える部分について、確定申告を通じて給与所得の金額の計算上控除できます(その分、税金が安くなります)。

年収300万円の人の場合、給与所得控除は108万円なので、その2分の1の54万円を超える部分が対象となります。資格取得にかかる費用が高額となる、弁護士や公認会計士等の難関資格にチャレンジする人向けの制度といえるかもしれません。また、特定支出控除の適用を受けるためには、給与等の支払者の証明書を添付する必要がありますので、勤務先に内緒で、資格取得をするということはできない制度です。

番外編・株主優待で資格スクールの受講料を割引

ガイド平野家は、FP資格取得後も、さまざまな分野の知識を身につけるために、資格を取ったり、ビジネススキルを身につけたりしています(ガイド平野家のスキルアップストーリー)。

今まで紹介した、資格をおトクにゲットする方法4つ以外に、ガイド平野家の場合、株主優待を活用しています。企業向けの総合福利厚生サービスを運営する株式会社ベネフィット・ワン(証券コード:2412)の株主優待では、同社の提供する福利厚生サービスを利用することができます。資格取得スクールの受講料割引制度や、資格取得のための無料Web講座が提供されています。株主になっていない場合でも、会社でこういった福利厚生サービスを利用している場合、キャリアアップに活用できないか、ぜひ、チェックしてみてください。(※特定の個別銘柄を推奨するものではありません。投資の判断は、自己責任で行ってください。)

家族の協力と理解で資格取得をサポート!

資格を取得するためには、時間とお金がかかります。いくらおトクに資格講座に通えたとしても、資格取得のための期間が長くなるほど、かかる時間もお金も蓄積されていきます。難関資格に見事合格された人の感想コメントなどを見ると、その人自身の努力はもちろんですが、それと同時に家族の協力があったことに対して感謝するコメントを多く見ます。そう考えると、資格取得にチャレンジする夫、妻に対して、パートナーがそれぞれの立場で、資格取得のための家庭内での環境づくりをすることも、おトクに資格をゲットするために必要なことではないでしょうか。

【関連リンク】
わが家の家計戦略!「働くなでしこ」大作戦!
求職者支援制度活用で、専業主婦(夫)から共働きへ
習い事、スクールの目的は夫婦で違う?
共働き&キャリアアップで金持ち
夫が働きながら大学院に通いたいと言ったら

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます