教育研究実践の場、筑波大学附属小学校
筑波大学附属中学校への連絡進学は、例年160名中140名前後と約85%
教育目標は、「人間としての自覚を深めていく子ども」「文化を継承し創造し開発する子ども」「国民的自覚を持つ子ども」「健康で活動力のある子ども」。
系列校として、筑波大学附属中学校、筑波大学附属高等学校、筑波大学附属駒場中学校、筑波大学附属駒場高等学校、筑波大学があります。筑波大学附属小学校の卒業生の約85%が同大学附属中学校へ進学、ただし外部受験生とは別に試験を行います。
同大学附属中学校卒業生の約80%が同大学附属高等学校へ進学。合否は学内の試験結果と内申書の審査により決定します。附属高等学校から筑波大学への優先入学制度はありません。主な大学合格状況は、東大25名、筑波大14名、慶應52名、早稲田87名、東京理科52名など(08年3月、卒業生242名)。
学校の特色は、初等教育の実践的研究機関としての使命・役割を持っていること。ここでの教育成果が、日本の小学校教育の参考、見本となります。また、教員志望の学生の教育実習や、全国現役教員による研究実践の場としても活用されています。
研究成果については年2回、2日間ずつ学習公開研究発表会(6月)、初等教育研修会(2月)が開催され、公開授業や児童による発表、研究協議などが行われます。
文武両道を具現化する独特の指導スタイル
教育の特色は、文武両道。特に体力づくり・運動奨励が挙げられます。毎日「朝の活動」から学校生活がスタート。登校すると体操着に着替え、クラスでドッジボールやなわとび、校内併設の「占春園」でのマラソンなどが行われます。秋の大運動会は練習から準備、応援まですべて教員・子ども・保護者が協力して盛り上げ、本気で競い合います。3年生からは毎年若桐寮(清里高原)で合宿。5年生は志賀高原でのスキー合宿「雪の生活」を実施。6年生は富浦寮(千葉県富浦)で合宿し、全員が2000メートル遠泳に挑みます。この遠泳に向け、夏休みは毎年プールで水泳学校が開かれます。その水泳指導スタイルもユニークで、若桐会(PTA)が主催し、1・6年生、2・5年生、3・4年生というグループに分けて卒業生の大学生が各1週間ずつ指導するというもの。
ちなみにクラス替えは4年生の1回だけ。つまり1~3年生、4~6年生が同じクラスとなります。
こうした教育に適応する子どもは、活発で学習のみならず学校生活の多くに意欲的に取り組む子ども、体力があり運動を楽しめる子どもといえます。