「行事育」五つの力:根っこになる
どんな木に成長するかは、根っこ次第。あなたは今、我が子の根っこを育てている最中です
人を1本の木にたとえるなら、私たちは日本という大地に根付き、家族の手で育てられ、めぐる季節とともに成長していきます。時とともに年輪はできていきますが、根っこが弱いと幹も枝葉も貧弱になり、花も寂しくなりがちです。人生にはいろいろなことがありますが、丈夫な根っこの持ち主は、多少のことではへこたれないし、太い幹に枝葉を茂らせ、自分らしい花を咲かせて、実りある人生を歩んでいけるでしょう。さらに、結んだ実から新しい芽が育って次世代につながり、その人のDNAも受け継がれていきます。
根っこの形成には様々ものが影響していきますが、「行良育」には文化、食べもの、知識、知恵、愛情などが豊富に含まれています。これが素晴らしい養分になり、根っこを育んでくれるのです。
また、親として注目したいのが、子育てをする上で「日本人としてのアイデンティティをしっかり作ること」が重要視されている点です。アイデンティティとは、自分は何者であるのかということで、まさに自分の根っこですね。よく、外国の方に接し、自分が日本のことを知らなくて恥ずかしい思いをしたという話を耳にしませんか。外国に目を向けるにしても、まずはしっかりとした日本人であることが基本となるわけです。
日本人としてのアイデンティティは、日本の文化、生まれ育った地域の文化、家庭の文化で形成されていきますから、こうした文化の結晶である「行事育」が大いに役立ちます。日本人としての根っこがしっかりしていれば、国際社会でも自分らしく生きていけるでしょう。
子どもの根っこは家庭で育まれるので、あなたは今、我が子の根っこを育てている最中です。さらに、親子関係の根っこや親自身の根っこも育めるので、「行事育」を活かさない手はありませんね。