官能的なフォアグラ料理の数々
まずはフォアグラの盛り合せから味覚がぶっ飛んだのには驚いた。鴨胸肉にフォアグラのテリーヌがプレスされ、ポルト酒やマデラ酒、コニャックを煮詰めた甘めのペリゴール風ソースが邪魔しない程度に寄り添う。
鴨肉とフォアグラの組み合わせがたまらない。
レアにローストされた鴨肉の食感にフォアグラの柔らかな感触がゆっくりゆっくり溶け込んでいく。これぞ食の官能。小さな鴨のハツも印象的だ。シャンパーニュからスタートしたワインもそれぞれのフォアグラ料理に合わせて、グラスでサービスされ余韻は永く長く保たれる。
口に含むと間違いなく頬が緩むだろう
フォアグラの茶碗蒸仕立てはほんのりと優しい味わいのフォアグラ風味のまさに洋風茶碗蒸し。こうしたほっとする料理にはマイルドなシャルドネをあわせたい。表面を焦がしたフォアグラのブリュレはやや濃厚な味わい。これには軽めの赤ワインが欲しくなる。
やや甘口のグラスワインのバリーエーションも豊富だ
フォアグラ料理だけでなく、温野菜のサラダや肉類のメニューもしっかりと揃う。特にハラミのステーキはぜひオススメしたい。レアな焼き加減が醸し出す独特の柔らかみは一度味わうとハマルに違いない。
ハラミのステーキはオススメだ
ワインリストも5000円以下の値ごろ感のあるものがほとんど。フォアグラをつまみにメインディッシュをシェアしてワインをボトルで頼んでも一人5000円ほどだ。場所柄深夜まで営業しているのでワインとフォアグラのリゾットだけでも豪華な夜食を楽しむことができる。
ウッディなインテリアはパリの街外れのビストロをイメージしているが時間とともにいい味が出てくるに違いない。
奥にカウンターとキッチンが見える
ちなみにアジルジョーヌはすぐ近くにあるフレンチ、
エルブランシュの姉妹店。小川シェフはフォアグラや鴨料理かけては相当の腕、そして多くの引き出しを持つ。期待以上の味わいとコストパフォーマンスにかなり満足。台風の夜であったことを忘れてしまったほどだ。
アジルジョーヌ
東京都港区麻布十番1-5-10(鳥居坂下辺りです)
電話:03-6447-2499
営業時間
18:00~27:00(LO)
地図
日休
細部にこだわるインテリアも楽しい