個別に機を逃さずに話を聞きましょう
いじめ加害者は放置しない
いじめは、いじめ加害者がいるから存在します。加害者の問題を放置しますと、いじめはエスカレートし、被害者は増えていきます。また、ノルウェーのダン・オルウェーズ博士の研究によると、いじめ加害者の60%が、24歳までに何等かの軽犯罪を犯すそうですから、加害者のためにもよくありません。
参考書籍『いじめこうすれば防げる』ダン オルウェーズ、Dan Olweus、松井 賚夫、 都築 幸恵著
しかし、いじめ加害者は基本的には自分から積極的に真実を語りません。話したくない相手から、暴力や権力も使わずに話を聞くのはかなりの忍耐を要すると心得ましょう。
一方で、中途半端な介入は被害者をさらに危険にさらす結果となります。被害者だけでなく、加害者からも目を離さないでください。家庭や学校、教師同士の連携が必要です。
個別に、同時に話を聞く
他の人が言ったことに惑わされたり、口裏を合わせたりできないようにできるだけ個別に話を聞きましょう。ひとりではいやだというばあい、家庭や他の教師にも立ち会ってもらいましょう。その場合は、立ち会った方は途中で口を挟まないよう最初に約束をしてもらいましょう。
機をのがさない
いじめ発覚直後、事件直後は「しまった」という気持ち、反省の気持ちから本当のことを話してくれる加害者も、時間が経つにつれて、保身の方が強くなります。事件直後の機会を逃さないようにしましょう。
聞くことに専念をする
話と途中でさえぎったり、話している最中に行為を責められたりすると、本当のことがはなしづらくなります。まずは、事実を事実として受け止め、最後まで聞きましょう。矛盾いている点、疑問点はメモをしておき、最後にまとめて聞きます。一見関係の内容な話に、真の原因があることもありますので、さえぎらずに聞いてあげましょう。