週末には古代ローマ遺跡チルコ・マッシモそばのメルカートへ
コロッセオのエリアで遺跡巡りをした後おいしいランチを食べたくなったら……それが週末だったらラッキー! チルコ・マッシモのメルカート(市場)にぜひ行ってみてください。街中で開かれるメルカートは通常平日のみですが、こちらは週末限定なのです。キーワードは「イタリア産」と「地産地消」
この市場に出店しているのは、すべてCampagna Amicaに所属する農業従事者です。Campagna Amicaは、「直売」をモットーにイタリアの農業を推進する団体で、Campagna(田園、耕作地)、Amica(友達)という名の示す通り、農村と都市の共存を目指し、生産者と消費者がダイレクトに出会える場所を作り出しています。生産者が直接販売しているのですから、こんなにシンプルなことはありません。わからないことはすぐ聞けるし、流通にかかる手間が省けるため、お値段も抑えられているというわけです。
販売している商品はもちろんすべてイタリア産、それも地元で生産されたもの。チルコ・マッシモのメルカートの場合は、ラツィオ州で生産されたもの、となります。どの商品にも生産者名、生産地などの詳細が、値段とともに明記されているので安心です。
Campagna Amicaはイタリア中にありますので、各地で目印の黄色い旗を見つけたらのぞいてみてください。もちろん「エコ」を推進していますので、エコバッグを忘れずに。
買えるもの、ぜひ買っておきたいもの
メルカート内には50軒以上もの店が入っています。写真のペースト屋さんAGRI.API.BIOは、フロジノーネ県のカッシーノから来ていて、オリーブやアーティチョ-クなど、ありとあらゆる食材をペーストにして販売。パンに塗ったり、パスタや肉料理の隠し味にするとおいしいですよ。ジャム系も売っています。私のお気に入りはお菓子屋さん。何軒か入っていますが、ビスケットやタルトなど、いろいろな種類があって、どれも本当においしい。お勧めはリコッタチーズのタルト(torta di ricotta)でしょうか。
もちろんオリーブの実やオリーブオイルも売っています。ラツィオ州が誇るオリーブ オイルは、リエーティ県のサビーナで生産されるSabina DOP。DOPとはDenominazione d'Origine Protetta(原産地呼称保護)のことで、エクストラバージンオリーブオイルの中でも格が高いことを示します。 日本に持ち帰るなら、瓶入りより缶入りがいいかもしれませんね。
DOPがつけられているものは他にペコリーノ・ロマーノ(Pecorino Romano: 羊のチーズ)、ノッチョーラ・ロマーナ(Nocciola Romana: ヘーゼルナッツ)などがあります。
要冷蔵のチーズや検疫で規制されているサラミなどの食品は日本への持ち帰りは難しいですが、ランチ用やホテルに戻ってからの夕食用に買うにはいいかもしれないですね。ローマの名物ポルケッタ(porchetta: 子豚の丸焼き)、リコッタチーズ(ricotta)などをぜひ。