国公私立大学ともに高騰した学費
昔とは様変わりした大学の進学事情に関して、もうひとつ絶対に見逃せないのが高騰した学費です。
同じく文部科学省によると、1983年度の国立大学と私立大学の入学金と年間授業料の合計額がそれぞれ336,000円と652,000円でした。それが2011年度には国立大学が817,800円、私立大学の平均が1,127,000円となっています。昔と比べて国立大学で2.4倍、私立大学で1.7倍も学費が高騰しているのです。私立大学の場合、施設管理費などのお金がさらに必要となるので、実際の負担額はより大きなものとなります。「国公立大学は安い・・・」 この言葉は今や昔の幻想となってしまいました。
学費の上昇に対して減少を続ける家庭の収入
国税庁によると、民間企業で働く人の平均年収が1997年度の467万円をピークに減少を続け、2012年度には408万円となったことが報告されました。これは1989年度の金額と同程度であり、実に20年以上前の給与水準に逆戻りしてしまっています。実際、日々の生活費の節約など、必死でやり繰りされているご家庭は多いのではないでしょうか。
「学費の高騰」と「家庭の収入減」という、相反する2つの要因によって、現在では保護者の方の収入や貯蓄だけでお子さんの進学費用を賄うことが難しい時代になってしまいました。
その結果、多くの家庭ではお子さん自身の負担、つまり“奨学金”を検討せざるを得ない状況となっているのです。