土地活用のノウハウ/空室対策・賃貸管理・老朽化

賃貸住宅経営最大の繁忙期にすべきこと.1(3ページ目)

3月は賃貸住宅業界の最大の繁忙期ですが、この機会を逃すと半年・1年といった長期空室も考えられます。空室リスク回避のためには、キャンペーン企画が有効です。少ない費用で、人気物件に甦らすことが可能です。

谷崎 憲一

執筆者:谷崎 憲一

土地活用ガイド

大家さんから積極的な声かけを

キャンペーン企画の依頼をしてみましょう
さて、以上のような「キャンペーン企画」、積極的に展開している不動産会社も多いのですが、一方小さな会社などではまったく動いていないところもたくさんあります。

キャンペーンを提案してくれる会社ならば、大家さんにも自然に検討の機会が訪れます。しかし、そうでない場合、大家さんがぼんやりしていると、知らない間に、その大家さんの物件が、キャンペーンを展開する近隣の競合物件との競争力を失ってしまうということも起こりかねません。

「うちの物件もキャンペーンをやりたいのだけどこんなアイデアはどう?」と、ぜひ積極的に、大家さんから声をかけてみるとよいでしょう。大々的なキャンペーンでなくとも、あなたの物件だけの「一人キャンペーン」でもいいのですから。

そして最後に、大事な「キャンペーン資金」です。プレゼントを行なう場合、商品購入資金を誰かが出さなくてはなりません。

入居者が決まって、その後家賃をいただくのは大家さんですが、不動産会社にも仲介手数料収入がちゃんと生じます。大家さんがご負担されるか、折半か、不動産会社に頑張ってもらうか、ご遠慮なさらずに相談されるとよいでしょう。

また、3月中の成約者値下げキャンペーンなど、賃料値下げは効果的であることも忘れてはいけません。なかなか埋まらなかった物件が、たった3千円下げただけで途端に埋まる、といった事例も数多く見られます。

大忙し! な繁忙期、不動産会社との付き合い方

ところで、「賃貸住宅業界最大の繁忙期」なのですから、もちろん不動産会社は本当に大忙しです。

新規の契約だけではありません。契約更新もこの時期に集中します。退去時の立会い、原状回復費用の査定、新たな賃料の査定、募集図面の作成、広告の出稿、さまざまな業務が集中し、まさに過酷な状況といってもいいでしょう。

そんな時期には、大家さんのお話をじっくり聞いてあげたくても余裕がないというのが本音です。大家さんのキャンペーンの指示や要望を募集図面へ反映するのにも作業時間がかかります。早めの相談、早めの決断が重要です。

要望や指示は簡潔・明瞭に。「何を」、「いつまでに」をはっきりと伝えてあげましょう。忙しさのあまり不動産会社側でついうっかり失念……の可能性が大いに高まるのがこの時期であることをぜひ忘れないようにしてください。

賃貸住宅経営のパートナーである不動産会社の仕事をスムーズにさせてあげることも、最大の繁忙期を乗り切るにあたって大切な要素です。

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