ママ友をめぐる悩みに正解はない
一方で、ママどうしの付き合いが続いたり、その輪が広がってきたりした際に、出てくる悩みもあるようです。「子連れランチによく誘ってもらって嬉しいけれど、お財布との兼ね合いが……」「ぐずりがちな我が子を連れて外食に行くのは気が重いけど、断ったら感じ悪いかな」「まだ知り合ってそう長くもないのに、子どもや自分のことを通り越して、夫の仕事のことなどを聞かれると構えてしまう」「車の相乗りって今まで経験がなくて不安だけど、車がない友達を乗せてあげなければ冷たく思われてしまうだろうか」などのお話を耳にすることもあります。今まで想定しなかったような状況に、ただでさえ赤ちゃんのお世話であまり余裕がない状態の心が敏感に反応し、「上手に対応しなければ気まずくなったりするのかな?!」と思ってしまうこともあるでしょう。
そういったことに対する「正解」はありません。「自分がどうしたいか」が一番大切な部分。自分の中で「ここは参加したい」「こういった場合は遠慮しよう」「不安な部分は自分でラインを引こう」という基準をしっかり持つことができれば、それが、お母さんにとってもお子さんにとっても好ましい状況なのではないかと思います。
大切なのは「ママ友」にこだわりすぎないこと
どうしても赤ちゃんのことが優先になる時期には、あえて、自分の好きなこと、自分がリフレッシュできる場について考えてみてはどうでしょうか。赤ちゃんのいる母親対象に、母親自身が身体を動かしたり、自分が好きなことを体験したり学んだりできる、子連れOKや託児付きの場。自分のやりたいことで選んだ場で、結果的に小さな子がいる母親どうしで知り合えたという場合の方が、親どうしの心の距離があっという間に縮まることもあるようです。保育園生活を送るようになった場合には、毎日の付き合いが濃くないため、あまり「ママ友」ということに気を遣うことは多くないようです。一方で、子どもが幼稚園に通うようになると、園行事を始めとする濃い交流が生まれます。そこから楽しいママ友付き合いが広がるケースもあれば、いま一つなじめないと思っても全くかかわらないわけにはいかず負担に感じてしまうケースもあるかもしれません。しかし、後者の場合でも、それ以前に、「自分」を通したつながりを持つことができていれば、気楽に構えられるのではないでしょうか。
気楽に構えることができたら、ママ友に関する不安は大方解決できたようなものです。子どもという存在を通したつながりは、価値観や生活スタイルも様々なたくさんの人に出会う貴重な機会でもあるととらえることもできます。また、たまたまママとして出会った人たちから、多様なキャリアや趣味を聞いて楽しい刺激を受けることもあります。
人と人がつながるのには、いくつかの要素が存在します。「ママ」だけでつながるのではなく、つながった1つの要素が「ママどうし」だった、という関係もできていくと楽しいですね!