社会保険労務士試験/社会保険労務士とは

合格後の社労士資格の活かし方【女性の独立・開業】(2ページ目)

資格は試験に合格しただけで実際に使わなければ宝の持ち腐れになってしまいます。特に難関資格の社会保険労務士で、労働・社会保険関係の法律を猛勉強したのに、その知識を活かさないのは実にもったいない。そこで、合格者の年代・性別パターンによって、どのような資格の活かし方があるか、ご紹介したいと思います。今回は、女性が独立・開業する場合です。

長友 秀樹

執筆者:長友 秀樹

社会保険労務士試験ガイド

経験なし・人脈なしで開業しても大丈夫か?

どちらもあるに越したことはありませんが、実際にはほとんどの社労士が、どちらもない状態で開業しています。

業務経験に関しては、手続き業務であれば、社労士会の勉強会に参加したり、役所へ聞いたり書籍で学習するだけでも、ある程度はカバーできます。それでも、最初は失敗するでしょうが、とにかく仕事をたくさん受注して場数を経験するほかに上達の道はありません。

人脈作りに関しては、異業種交流会などに積極的に参加するのがよいと思います。異業種交流会には、様々な業種の経営者が参加しています。起業したばかりの方が多いとはいえ、それだけにまだ既存の社労士と契約していない確率が高く、仕事につながるチャンスは十分にあります。

異業種交流会は夜に開催されるものが多いですが、最近は朝会といって、朝の7~8時台に定期的に集まる活動も盛んになっています。夜は家庭の都合がある方でも、参加しやすいのがメリットです。

ただし、気を付けなければならないのは、異業種交流会に参加して名刺交換しただけでは、全く仕事につながらないということです。

一度挨拶しただけの社労士に仕事をお願いしたいと思うお客様はまずいないので、名刺交換した相手には後日、お礼のメールを送ったり、特にニーズがありそうな相手には、メルマガや自作の小冊子を定期的に配信するなどのフォローが大切です。

また、異業種交流会には、ライバルとなる他の社労士も出席している可能性が高いでしょうが、男性社労士が多い中で、女性は相手に覚えてもらいやすく、とても有利です(私も何度か参加したことがありますが、この点については非常に羨ましく感じました)。

会には女性の起業家も参加していますので、起業家同士の仲間作りをする上でも意義があります。

活躍する女性社労士の共通点

私の周りには独立・開業して活躍している女性社労士がたくさんいます。

皆さん、男性と変わらぬ条件で働き、同等以上の成果を出しています。私が以前勤めていた事務所でも、女性の上司が何人かいらっしゃいました。

活躍している女性社労士に最も共通しているのは、「とにかくお客様に好かれる」ということです。

なぜ好かれるかというと、要因は色々あるのでしょうが、皆さん勉強熱心で手際が良く、仕事に全幅の信頼を置かれていて、男性にはない細やかな気配りをされている点は挙げられます。

社労士に限りませんが、資格を持って働いている女性は、昨今のように雇用関係が不安定な時代でも、自分の力で世の中を渡っていく力があります。やはり資格を持つって大切ですね。
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