社会保険労務士試験/社会保険労務士とは

合格後の社労士資格の活かし方【30代後半~40代】

資格は試験に合格しただけで実際に使わなければ宝の持ち腐れになってしまいます。特に難関資格の社会保険労務士で、労働・社会保険関係の法律を猛勉強したのに、その知識を活かさないのは実にもったいない。そこで、合格者の年代・性別パターンによって、どのような資格の活かし方があるか、ご紹介したいと思います。今回は、30代後半から40代の方の場合です。

長友 秀樹

執筆者:長友 秀樹

社会保険労務士試験ガイド

中堅開業社労士の長所・短所

年齢階層別割合

年齢階層別割合(平成26年度)

社労士試験の合格者の中で、年齢が30代後半から40代の方の割合は、おおむね5割程度となっており、多くの割合を占めています。新規に開業する年代としても、この年代の方が最も多いのではないでしょうか。

30代後半から40代の方には、一般に下記のような長所・短所があると思われます。この年代の方が独立・開業を成功するには、ご自身の長所を最大限に生かすことを考えるのがカギになるのではないでしょうか。

○長所
人脈がある、信頼感がある、キャリアがある、勉強熱心で最新の法令情報に敏感、ITの活用に関心がある

○短所
自信過剰になりがち、やや柔軟性に欠ける、やや強引

この年代の方は、既に社会である程度のキャリアを積まれている方です。社労士に直結する人事・労務の業務経験がなくても、それまでに自分がしてきた仕事に関わる業界や職種の経験は、開業後も十分に活かせるはずです。

前職の人脈を頼りにするのは注意

ただし、当面の仕事の受注にあたり、前職の仕事を通じて築いた人脈を当てにするのは注意してください。

前職の時に自ら人脈を築いたクライアントなどには、「あそこなら仕事をもらえるかもしれない」とか「お客さんを紹介してもらえるかもしれない」と、ついつい期待してしまうものです。

ところが、このような場合でも、すぐに仕事の依頼がくる可能性は低いと思っておいた方がよいでしょう。

なぜなら、前職の時の人脈は、あくまでも前職の会社の看板があっての人脈であり、いかに個人の力で築いたと考えている人脈であっても、それは同じなのです。

一個人として仕事を受注する難しさは、開業するとすぐに実感することになります。

また、前職の会社の取引先などに露骨な営業行為をするのは考え物です。結果として、前職の会社との関係が悪化することになると、自分にとって悪い風評が立ちます。

前職の会社や上司、同僚はむしろ応援してもらいたい人達ですので、円満退職で、退職後も時々情報交換をできるくらいの関係を続けるのが理想です。
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