音声学習の効果
1. 科学的根拠単に「読む・書く」という学習に対して、「聴く・話す」という学習のほうが、人間の脳のうち記憶に関係する「海馬(かいば)」という部位をより刺激するということは、明らかになっています。
2. 実感
これは、音声学習を開始してからでなければわからないことですが、音声学習を数か月間続けていると、次のようなことが起こります。
問題を解いていると、その問題に関係する条文が頭の中を流れる
次の「音声学習の対象」の項目でご説明致しますが、どの法律系資格試験においても重要である「条文」について音声学習をして頂きます。数か月間、条文の音声学習をしていると、「問題を読んだ時に条文の文言が頭の中を流れる」という経験をすることができます。今では、どの法律系資格試験もそうなのですが、「条文の文言とほとんど同じ選択肢である」「条文の文言を少し変更した選択肢である」という出題が非常に多くなっています。そこで、条文が頭の中を流れれば、勝ちです。まず正解できます。
ただし、これは実際に音声学習をして頂いたうえで実感して頂かなければならないものです。今は、納得できないかもしれませんが、ぜひ音声学習を採り入れて下さい。数か月後、条文が頭の中を流れた時に、効果を実感して頂けるはずです。
音声学習の対象
次に、音声学習の対象、つまり、何について音声学習を行うのかをご説明します。音声学習の対象は、以下の2つです。1. 条文
2. 申請書
合格に必要な知識すべてについて行いたいと思うかもしれませんが、上記の2点以外は、あまり効果がありません。たとえば、これ以外に出題の根拠となるものに「判例」(最高裁判所が出した判決)がありますが、判例は、判例の文言がそのまま出題されるとは、限りません。また、判例の音声データを用意するのは困難です。このような理由から、「条文」「申請書」について音声学習を行って下さい。
1の「条文」とは、民法や憲法などの法令のことです。たとえば、以下のようなものです。
民法第5条(未成年者の法律行為)
1 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2の「申請書」とは、不動産登記法と商業登記法という科目で出てくるものです。司法書士試験においては、司法書士が実際に法務局(登記所)というお役所に提出する書類の一部の内容がわかっているか(書けるか)ということが問われます。そのため、不動産登記法と商業登記法それぞれの科目で、100数十種類の申請書の記載方法を記憶しなければなりません。たとえば、以下のようなものを記憶する必要があります。