東京五輪の翌年に竣工した約4.7haの桜上水団地の建て替えプロジェクト
既存樹木約180本を保存・移植 約360本もの高木を新設
9月10日時点で、事前反響約5000超を集め、多くの新築マンションユーザーから注目されている桜上水ガーデンズ(野村不動産 三井不動産レジデンシャル)。京王線「桜上水」駅徒歩3分の好立地に、東京五輪の翌年という高度成長期の入口の1965年に建てられた「桜上水団地」の建替えプロジェクトです。全17棟、計404戸のマンションは、住民の手によって桜の木などの植樹がなされ多くの人のかけがえのない場所でした。かつての住都公団によってつくられたマンションは、かつての先進的なつくりが採用されています。例えば、2住戸に一つの階段でのアプローチ。外廊下がなくプライバシーも保て、通風や採光も良好です。間口もワイドで当時としては60平米台半ばの広めのプランでした。
しかし老朽化やエレベーターがなく上り下りなど入居者の高齢化による課題も多く、本格的な建替え委員会が平成10年に設立され、事業協力会社として平成14年に野村不動産、三井不動産(現三井不動産レジデンシャル)が参画。住民合意形成が平成21年に完了し事業がようやくスタートしました。
都市計画変更により、近隣ゾーンを含めた地区計画決定がなされ、かつての団地は、9棟全878邸の大規模マンションに生まれ変わります。
17棟から9棟に変更し、建物の離隔を十分確保し空地率約50%に
全棟免震構造を採用 駐車場は、地下もしくは屋内に設置
桜上水ガーデンズは、もともと17棟あった建物を14階建てから6階建ての9棟構成にし、十分空地(空地率約50%)を確保。南向き住戸を約7割設けるなど、居住性の高いプランニングが実現されています。こうした敷地計画実現のため、容積率200%に対して、実際は約161%、建蔽率60%に対して実際は約40%の消化になっています。また、全棟免震構造にし防災面にも十分配慮がされています。周辺には、日本大学をはじめ教育施設のグラウンドなど空地も多く、日当たりや風通しが良いだけでなく、街の防災面としても安心です。
次のページでは、引き続き桜上水ガーデンズの特徴を紹介します。