ダブリンの治安情報と注意点
ダブリンの治安上の注意点とは…
ヨーロッパ内では比較的治安の良い国といわれているアイルランド。首都ダブリンでも、いわゆる観光地にありがちなサギ集団の被害なども耳にしたことはないのですが、世界的な金融危機以降、犯罪率が増加しているというデータがあります。 また不況が長続きしていることもあり、その様子は街の身近なところでも感じられるようになりました。旅行の際にもやはり細心の注意が必要になりますので、特に注意すべき点をまとめてご紹介したいと思います。
危ないのはダブリンの北側だけなのか?
ダブリンの街を流れるリフィーリバー
ダブリンの街はリフィーリバーに区切られるように北と南に分かれています。南側は富裕層が住むエリアが多く、治安も比較的良いといわれています。南側に住んでいるダブリナーに北側の道を聞くと、「わたしは南出身だから北のことはわからない」という驚くべき返事が返ってくることもあるほど、南に住んでいる人は「北と南は違う」「北は危ない」というという意識が強い人も多くいます。
オコンネルストリートの先頭に立つオコンネル像
北には北の独特な雰囲気があるのは確かで、旅行者でも南側から北側に踏み込めばその違いを感じ、身を引き締めて注意を払う人は多くいると思います。ところが、スリをはじめとする旅行者が巻き込まれやすいトラブルは南でも起きています。最近は、街いちばんの目抜き通り
グラフトンストリート周辺でもスリの数が増えたという話もありますので、北側、南側に限らず、どこにいても異国にいるということを忘れず、十分に用心する必要があります。
北にも安全なエリアはありますし、メインストリートの
オコンネルストリートやショッピングストリートの
ヘンリーストリートもあります。夜遅くに行くのはおすすめしませんが、このあたりに昼間に行かれる分には問題ありません。
治安を意識して宿の予約を
夜もにぎやかなテンプルバー
アイルランド旅行といえば、夜のコースはやっぱりパブでしょう。ダブリンの南側にはパブが集まるにぎやかなエリア・
テンプルバーをはじめ、人通りが多く、夜に出歩いても比較的安全なエリアも多くあります。夜の外出はこれらのエリアが中心になると思いますので、ホテルはその近くに予約し、歩いてすぐに帰れる場所に宿泊されるといいと思います。
このあたりはダブリン2というエリアになりますが、ダブリン2とひとくちに言っても広範囲に及ぶので、ホテルを探される際には、ダブリンの南側・ダブリン2の中心地にある大通り・デイムストリートあたりから近いホテルに宿泊されるとより安全だと思います。
「小銭をください」にどう対応するか
賑やかな通りでも注意は必要
ホームレスではないのですが、数年前に比べ、すれ違いぎわに「小銭をください」と言う人が増えたように思います。2013年の話なのですが、ガイド自身、ダブリンの北側、リフィーリバー沿いを歩いている際に、ほんの数十分で3度こういった人たちに遭遇したことがありました。だいたいが少し酔っぱらっている男性で、「2ユーロください」「小銭ください」などと言い小額の金額を求めてくるパターンです。
様子を見ていると、数を打てば当たる形式を採用しているようで、1人の人に頼み続けることはなさそうなので早足で通り過ぎるようにしましょう。またダブリンの街は「Garda(ガルダ)」と呼ばれる警察がよく2人組で街を巡回しています。道などを聞いても親切に答えてくれますが、路上で何か困ったことがあれば彼らに助けを求めるようにしてください。
治安上の注意点を書き連ねましたが、バッグを肌身離さず持つ、昼間でも人通りの少ない所には行かない、サイフは取り出しにくい所に入れる、夜は1人で出歩かないなど、これらの基本的なことに十分に注意すれば、きっとダブリンを満喫できると思います。