バレエ/大人のためのバレエ

大人バレリーナ コンクール事情

夏はコンクールが盛んに開かれる季節です。夏休みの間に開催されるコンクールをはしごする子どももいます。夏は筋肉が動きやすい季節でもあるので、良い踊りが踊れるのも利点です。コンクールは子どもだけのものと考える人もいますが、最近では大人からはじめた人を受け入れるコンクールも開催されるようになりました。コンクールで審査される項目などを考えながら大人バレリーナの上達を目指してみましょう。

執筆者:石島 みどり

■コンクール審査項目

1. 音楽性
2. 正しいテクニック (アン・ドゥオール、ポジション)
3. 膝・足首・つま先の伸ばし
4. 表現力


これらが重要な項目になります。基本的に子ども向けの審査項目ですが、大人もこの項目を考えながらレッスンすれば上手に踊れるようになるということでもあります。まずはそれぞれの項目について考えてみます。

1. 音楽性

コンクールの重要審査項目:1. 音楽性、2. 正しいテクニック (アン・ドゥオール、ポジション)、3. 膝・足首・つま先の伸ばし、4. 表現力。これらを本質的に理解し意識すると大人から始めたバレエでもどんどん上達します。

コンクールの重要審査項目:1. 音楽性、2. 正しいテクニック (アン・ドゥオール、ポジション)、3. 膝・足首・つま先の伸ばし、4. 表現力。これらを本質的に理解し意識すると大人から始めたバレエでもどんどん上達します。

クラシックバレエで使われる音楽は西洋音楽です。代表的なバレエ作品はヨーロッパで作曲された音楽です。ヨーロッパ音楽のテンポ、楽器の音色などを深く理解すると音楽性豊かに踊れることになります。

「音楽の視覚化」という言葉があります。身体の動きで音楽を表現するということです。音楽と一体となり踊りを表現できたらすばらしいですね。そしてこれこそがコンクールの審査員が求めている音楽性ではないでしょうか。

まずはバレエ音楽をよく聴くことからはじめてみることをおすすめします。

2. 正しいテクニック (アン・ドゥオール、ポジション)

大人からバレエを始めた人にとって、アン・ドゥオール (外側への脚の回旋) は難しいテクニックのひとつです。バレエ作品は脚がアン・ドゥオールし続けていないと踊れないものばかりです。

クラスレッスンで踊っていればアン・ドゥオール出来るようになると思っている方が多くいらっしゃると思いますが、実はそうではありません。アン・ドゥオールは、アン・ドゥオールのためのエクササイズをする必要があります。そのエクササイズについては別の機会にお話しさせていただきます。

また、方向や腕のポジションが正しく出来ていないことを重要視している審査員が多くいらっしゃいます。大人にとってクロワゼ・エファッセ・エカルテなどの方向、腕のポジションを、踊っている最中にしっかり取るのは難しいことだと思います。方向やポジションはバレエではしっかりと決められていますから、これらを守ることが大事になってきます。普段のレッスンからこれらのことに気を付けたら舞台での踊りが栄えると思います。ポジション取りが苦手な方には、レッスン以外の時間を使って反復練習しておくことをおすすめします。

3. 膝・足首・つま先の伸ばし

舞台に出てきた瞬間のつま先の伸ばし、これがとても大事です。トゥシューズに立ったとき、そして歩くときの膝・足首・つま先の伸ばし。これら全てが踊りの質を高めます。バレエだけでなく、普段の生活で意識することが大事です。

4. 表現力

これはずばり「役になりきる」です。コンクールや発表会などでは大道具・小道具はないし、舞台上に脇役のダンサーもいません。一人でそれら情景を表現する必要があります。目線なども、舞台に何かがあると思わせるように向けなくてはいけません。1曲だけでなく、前後を含めたすべての物語を理解したうえで踊ることが大事です。


大人でもコンクールで踊りたい! その気持ちを大切に、普段のレッスンを行ってください。踊りが変わるはずです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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