大学生の就職活動/就職活動の準備

【就活お悩み相談室】就活はいつから始めたら?(2ページ目)

先日経団連の発表で2016年卒予定の就職活動から、活動時期が後倒しになることが決まった。ここ数年続いている就職活動開始時期の後倒し。学業を阻害するなどさまざまな理由が議論されているが、では就職活動とは一体いつから始めたらよいのだろうか? 早ければよいものなのか? それとも現在の傾向のように、出来るだけ遅く始めた方がよいのか?

小寺 良二

執筆者:小寺 良二

ライフキャリアガイド


自分の将来についてヒントを得る「My就活」のススメ 

なぜ現代の就活でうまく結果が出ない学生が多いかというと、今までの学生生活でまったくと言っていいほど将来の仕事や働きたい会社について考えてこなかったのに、いきなりある時期になってから「やりたい仕事は何か?」「どの業界で働きたいか?」という難題を突き付けられ、それに迷っているうちに企業の採用活動が終わってしまう……そんな状態が原因としてある。

本来はそれが大学の「キャリア教育」などでしっかりと熟考されていなければならないのだが、なかなか難しいのが現状だ。そこで大学の早い時期から自分なりに将来のヒントを掴むためのオリジナルの就職活動「My就活」を始めてみると良い。

下記は私がお薦めする「My就活」の具体的な活動内容だ。

1.社会人インタビュー

これはとてもシンプルだがぜひお薦めしたい活動だ。自分の家族でも、知り合いの知り合いでも良いので、社会人に時間をもらって仕事のことなど色々とインタビューしてみる。就職活動でも企業がリクルーターを用意してくれるが、それは企業のPRを目的としている場合が多いので色々な企業がよく見えてしまい逆に混乱する。My就活では企業規模や職種を問わず多くの社会人から話を聞くことで、さまざまな会社や仕事をフラットな視点で理解することができる。


2.プチ仕事体験

テレビ業界は人気業界だが、番組制作の現場の厳しさを知っている学生は少ない

テレビ業界は人気業界だが、番組制作の現場の厳しさを知っている学生は少ない

実際に仕事を体験することもMy就活ではとても重要な活動だ。とは言っても最近よくある「インターンシップ」ほど立派である必要はない。インターンシップを実施している企業はまだ限られていて、それも企業PRを目的としているケースも多く現実の仕事現場を見られる機会は少ない。プチ仕事体験では短期でもアルバイトでも良いので、実際に興味のある業界や職種の実体験をしに行く。例えばテレビ業界に興味のある学生は、ドラマのエキストラのバイトや、バラエティ番組の観覧に参加すると良い。そこには実際にテレビ制作現場の生々しい体験ができるはずだ。


3.社会人向けキャリアセミナーの参加

就活では多くの就活支援セミナーに参加する機会を得ることができる(私も毎年多くの就活生にセミナーを実施している)。ただMy就活ではぜひ「社会人向け」のキャリアセミナーなどを探して参加してみるとよい。そこでは実際に社会人が参加し、社会人が働きながら持つ課題意識がどんなものか知ることが出来る。またセミナーに参加すれば多くの社会人とも知り合うきっかけにもなり、社会人インタビューのチャンスも広がる。


このようにMy就活とは会社説明会や選考に参加することではなく、自分の将来を決める上でのヒントを掴む活動を地道に「Myペース」で続けていくことだ。それらの活動は学生時代にいつ始めてもよく、それらの活動が実際の就職活動を始めたときに自分の軸づくりや採用担当者とのコミュニケーションの中で必ず活きてくるだろう。ぜひMy就活にチャレンジしてみてほしい!

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